技人国から家族滞在への変更、メリットと注意点は?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
「家族滞在」への変更は、職種の制限がなくなり、勤務先に縛られない自由を得られる一方、資格外活動許可を得ても働けるのは原則として週28時間以内に限られます。また永住申請で見られる就労実績の積み上げが止まる点も、あらかじめご検討ください。
どのようなご相談ですか?
共働きのご夫婦の一方が、就労の在留資格から配偶者の扶養に入る「家族滞在」へ切り替えたいというご相談です。
- 相談種別:在留資格変更(就労資格から家族滞在へ)
- 申請種別:在留資格変更許可申請
- 状況:共働きのご夫婦の一方が「今の会社を辞めて少し休みたい」「パートタイムで自由に働きたい」と考え、「技術・人文知識・国際業務」から配偶者の扶養に入る「家族滞在」への切り替えを検討している。
- ご質問:「家族滞在」に変更すると、どのようなメリットとデメリットがありますか。
「家族滞在」に変更するメリットは何ですか?
職種の制限がなくなり、勤務先に縛られず、扶養に入ることで世帯の支出を抑えられる可能性があります。
職種(業務内容)の制限がなくなる
「技術・人文知識・国際業務」は、大学等での専攻と仕事内容が一致していることが求められます。これに対し「家族滞在」に変更して資格外活動許可を得れば、職種の制限がなくなります。専門外の事務、接客、軽作業など、ご自身の選んだ仕事に就くことができます。
会社に縛られない
就労の在留資格は「その会社で働くこと」が前提ですが、家族滞在は「配偶者や親との共同生活」が前提です。会社を辞めても、配偶者や親が働いていれば日本に在留し続けることができます。転職活動中に在留期限を心配して焦る必要もありません。
社会保険・税金の扶養に入れる
配偶者の会社の扶養に入ることで、ご自身で健康保険料や年金保険料を直接お支払いになる負担が減り、世帯全体の支出を抑えられる可能性があります。
変更するデメリットやリスクはありますか?
労働時間が週28時間以内に制限され、永住申請が遠のく可能性があり、配偶者の扶養能力が審査されます。
労働時間が「週28時間以内」に制限される
これが最も大きなデメリットです。家族滞在はあくまで「扶養を受ける」ための在留資格ですので、資格外活動許可を得ても、残業を含めて週28時間以内という上限を超えて働くことはできません。アルバイトの範囲や許可の取り方は、家族滞在でアルバイトはできますかもあわせてご覧ください。
将来の「永住申請」が遠のく可能性がある
永住許可を申請するには、原則として引き続き10年以上の在留、かつ直近5年以上の就労経験(資格外活動は含みません)が必要とされています。家族滞在に切り替えると、この就労経験のカウントが止まります。将来的に永住許可を取得したいとお考えの場合、時間のロスになる可能性があります。
配偶者の「扶養能力」が審査される
変更申請時は、ご自身の収入がなくなる代わりに、配偶者(扶養者)に2人を養える十分な収入があるかが確認されます。配偶者の年収が低い場合や、納税・年金に未納や遅延がある場合、変更申請そのものが不許可になるリスクがあります。
変更申請ではどのような点に注意すべきですか?
退職後は速やかに申請すること、変更後のオーバーワークを避けることの2点です。
- 退職後、速やかに申請する
会社を辞めてから数か月(3か月を超える期間)放置してからの申請は、その間何をしていたのかを問われる原因になります。退職が決まったら、在留期限にかかわらず早めに準備を始めてください。
- 資格外活動のオーバーワークを避ける
家族滞在に切り替えた後、以前と同じ感覚でフルタイムで働くことはできません。許可された範囲を超えた就労は不法就労にあたり、ご本人だけでなく雇用主も処罰の対象となり得ます。
変更申請では、配偶者の収入で世帯を支えられることを、雇用契約書や課税・納税証明書などで具体的に示すことが重要です。
どちらを選べばよいですか?
数年間は子育てや勉強に専念したい方には有効ですが、永住やキャリアを重視する方は就労資格の維持が向いています。
「家族滞在」への変更は、時間の自由を得られる一方で、フルタイムのキャリアや永住許可までのスピードを犠牲にする側面があります。
- 数年間は子育てや勉強に専念したい ― 家族滞在への変更は有効な選択肢です
- いつか永住許可を取りたい、キャリアを途絶えさせたくない ― 今のまま就労の在留資格を維持するか、転職先を見つけて「技術・人文知識・国際業務」を更新し続けるほうが向いています
逆に、家族滞在から就労の在留資格へ戻すことを検討される場合は、家族滞在から就労ビザへ、正社員になれますかもご覧ください。
よくあるご質問
家族滞在に変更すると、どのくらい働けますか。
資格外活動許可を得たうえで、残業を含めて原則として週28時間以内です。この上限を超えて働くことはできません。
家族滞在に変更すると、永住申請に影響しますか。
影響する可能性があります。永住許可では原則として引き続き10年以上の在留と、直近5年以上の就労経験が必要とされ、資格外活動はこの就労経験に含まれないためです。
変更申請で不許可になるのはどのような場合ですか。
配偶者(扶養者)の年収が低く2人を養えないと判断される場合や、納税・年金に未納や遅延がある場合に、不許可となるリスクがあります。
退職してから申請するまでの期間に注意点はありますか。
あります。退職から数か月(3か月を超える期間)放置してから申請すると、その間の状況を問われる原因になりますので、退職が決まったら早めに準備を始めてください。
家族滞在のご相談は無料です
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。