ウクライナ避難民を特定技能で受け入れられますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
日本国内にいる方であれば「在留資格変更許可申請」で特定技能へ切り替えられます。ただし、各分野の技能測定試験と日本語試験(JLPT N4等)の合格が必須で、受け入れ企業には義務的支援10項目の計画と、ウクライナ語またはロシア語での支援体制が求められます。
どのようなご相談ですか?
避難民向けの「特定活動」で在留するウクライナの方を、特定技能で受け入れたい企業のご担当者様に向けた案内です。
- 相談種別:外国人材の受け入れ(特定技能・特定活動)
- 背景:ウクライナ情勢の長期化に伴い、日本に避難している方々の中で「一時的な支援を受ける段階」から「日本社会の一員としてキャリアを築く段階」へと移行する方が増えています。
- 前提:避難を目的としてウクライナから「短期滞在」で入国し、日本での滞在を希望される方については、就労可能な「特定活動(1年)」への在留資格変更許可申請が受け付けられています。
- 取り上げる内容:特定技能へ切り替える理由、切り替えの手続き、受け入れ時に必要な配慮、特定技能2号への展望。
なぜ特定技能への切り替えを選ぶのですか?
長期的なキャリアパスを提示でき、技能を客観的に証明できることが理由です。
多くのウクライナ避難民の方は、就労制限のない「特定活動(1年・更新可)」で在留しています。そのまま雇用することも可能ですが、あえて特定技能に切り替える企業が増えているのには明確な理由があります。
- 長期的なキャリアパスの提示 特定活動は情勢次第で更新が止まるリスクがありますが、特定技能は制度に基づいた最長5年の就労を保証します。本人も安心して腰を据えて働けます。
- 技能の証明 特定技能試験に合格していることは、その分野の基礎知識があることの客観的な証明になります。
- モチベーションの高さ 日本で自立して生活基盤を築こうという意識が非常に強く、真面目で勤勉な人材が多いのが特徴です。
特定活動から特定技能へはどう手続きしますか?
日本国内にいる方の場合、手続きは「在留資格変更許可申請」となります。
- 技能試験・日本語試験の合格
避難民であっても、特定技能へ切り替えるには各分野の「技能測定試験」および「日本語試験(JLPT N4等)」の合格が必須です。技能実習2号を修了している場合は免除されますが、ウクライナの方の場合は試験受験ルートが一般的です。
- 雇用契約の締結
日本人と同等以上の給与を支払う契約を結びます。
- 支援計画の策定
特定技能1号の義務である10項目の支援(事前ガイダンス、送迎、住宅確保、生活オリエンテーション等)を計画します。
- 地方出入国在留管理局への申請
現在の特定活動の在留期限が残っていても申請可能です。
受け入れで特に配慮すべき点は何ですか?
言語サポート、メンタルケアと家族の状況、コミュニティとの連携の3点です。
他の国籍(東南アジア等)の方と異なり、ウクライナの方を受け入れる際には次の点に配慮が必要です。
- 言語サポート 特定技能の義務的支援(生活オリエンテーション等)は「本人が十分に理解できる言語」で行う必要があります。ウクライナ語またはロシア語での通訳・翻訳体制を整えてください。
- メンタルケアと家族の状況 母国に残った家族の安否や情勢に不安を抱えている場合があります。定期的な面談(特定技能の義務でもあります)を通じてメンタル面のサポートを行うことが、離職防止につながります。
- コミュニティの活用 日本国内のウクライナ人コミュニティや、自治体の避難民支援窓口との連携を維持できるようにすることが、日本での生活の安定に寄与します。
特定技能2号にはつながりますか?
対象分野が拡大しており、採用時から2号を目標として共有することが定着につながります。
特定技能2号(家族帯同可・通算の在留期間に上限なし)の対象分野は拡大されています。ただし、「無期限」の在留資格ではありません。在留期間は3年・2年・1年又は6月で決定され、期限ごとに在留期間更新許可申請を行う必要があります。通算の在留期間に上限がないというだけですので、更新手続きの失念にはご注意ください。
ウクライナの方は、将来的に母国の家族を呼び寄せ、日本で永住したいと願う方も少なくありません。
採用時から「試験に合格して2号を目指そう」という目標を共有することで、非常に優秀な人材が、自社のコアメンバーとして長く活躍してくれる可能性が高まります。
ウクライナの方の採用は、当初は「人道支援」の側面が強かったかもしれません。しかし、実際に現場で働く方々は非常に高い教育水準と強い学習意欲を持っており、今や欠かせない戦力となっています。特定活動から特定技能への切り替えは、日本で生きていく自信につながる大きなステップです。手続きや試験の準備、支援体制について不安がある場合は、行政書士にご相談ください。
よくあるご質問
避難民向けの特定活動から特定技能に切り替えられますか。
日本国内にいる方であれば、在留資格変更許可申請によって切り替えられます。現在の特定活動の在留期限が残っていても申請可能です。
避難民でも特定技能の試験は必要ですか。
必要です。各分野の技能測定試験および日本語試験(JLPT N4等)の合格が必須です。技能実習2号を修了している場合は免除されます。
受け入れ企業はどんな支援をしなければなりませんか。
事前ガイダンス、送迎、住宅確保、生活オリエンテーション等の義務的支援10項目です。支援は本人が十分に理解できる言語で行う必要があり、ウクライナ語またはロシア語の通訳・翻訳体制が求められます。
特定技能2号に進むと何が変わりますか。
家族の帯同ができ、通算の在留期間に上限がなくなります。対象分野は拡大されています。ただし「無期限」の在留資格ではなく、在留期間は3年・2年・1年又は6月で決定されるため、期限ごとに在留期間更新許可申請を行う必要があります。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。