特定技能から技能実習3号に戻ることはできますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
条件付きで可能です。技能実習2号を良好に修了した実績があれば、特定技能1号を経た後であっても技能実習3号として呼び戻すことは法的に可能とされています。ただし受け入れ企業の「優良」認定、1か月以上の一時帰国、職種の一貫性をすべて満たしたうえで、なぜ再び技能実習に戻るのかを理由書で説明できることが前提になります。
どのようなご相談ですか?
特定技能1号を経て帰国した方を、技能実習3号として再び呼び寄せられるかというご相談です。
- 相談種別:技能実習・特定技能
- 申請種別:在留資格認定証明書交付申請(技能実習3号)
- 対象者:ベトナム国籍(建設・土木)
- 経歴:技能実習2号修了 → 特定技能1号で勤務 → 2号に移行できず帰国
- ご質問:この方を「技能実習3号」として再度呼び寄せ、再入国させることは可能か。また、その後「特定技能2号」へ移行できるか。
技能実習3号として呼び戻せますか?
技能実習2号を良好に修了していれば法的には可能ですが、四つの条件をすべて満たす必要があります。
技能実習2号を良好に修了している実績があるため、特定技能1号を経た後であっても、技能実習3号として呼び戻すことは法的に可能です。ただし、次の条件をすべてクリアする必要があります。
- 優良な実習実施者(企業)であること 3号を受け入れるには、受け入れ企業が「優良」と認定されている必要があります。認定申請中の場合は、この認定が下りることが大前提です
- 1か月以上の帰国期間 技能実習2号(または特定技能)から3号へ移行・再入国する場合、原則として1か月以上の一時帰国が必要です。すでに帰国されている方であれば、この点はクリアしています
- 母国への技能移転 帰国した場合には母国への技能移転を行う必要があるため、その実績を十分に説明できることが求められます
- 職種の一貫性 技能実習2号の職種と、今回の3号の職種が同一である必要があります
3号のあとに特定技能2号へ移れますか?
理論上は可能です。3号の修了時または実習中に2号の要件を満たすことが条件になります。
技能実習3号を修了、あるいは実習中に特定技能2号の要件(実務経験・試験合格)を満たせば、在留資格変更許可申請を行うことができます。
実務ではどこが「罠」になりますか?
制度の趣旨をどう説明するか、通算5年のカウント、そして育成就労制度への移行の3点です。
① 「制度の趣旨」への説明責任(理由書が肝)
地方出入国在留管理局や外国人技能実習機構は、「なぜ一度特定技能(労働力)になった人が、また技能実習(学ぶ立場)に戻るのか」という点に疑義を持ちます。「2号の要件を満たすためのさらなる技能習熟が必要である」といった、技能実習制度の趣旨に沿った正当な理由を理由書で論理的に説明しなければ、不許可のリスクがあります。
② 特定技能1号の「通算5年」のカウント
特定技能1号には通算5年の上限がありますが、技能実習3号として滞在する期間は、この5年にはカウントされません。そのため、1号の残り期間が少なかった方にとって、3号を経由することは「日本に滞在できる期間を延ばしつつ、2号への準備をする」という戦略的な選択肢になり得ます。
③ 育成就労制度への移行を見据えて
2026年現在、技能実習制度は「育成就労制度」への移行準備期間に入っています。2027年以降は制度が大きく変わるため、申請中の3号が新しい制度下でどのように扱われるか、最新の経過措置を確認しながら進める必要があります。
受け入れまでの手順はどうなりますか?
優良認定の確認、技能実習計画の認定、そして特定技能2号試験のスケジュール管理の順に進めます。
- 「優良認定」の確実な取得 まずは企業(実習実施者)が優良認定を受けているかを最優先で確認してください。受けていない場合は3号の実習受け入れができません
- 技能実習計画の作成 2号のときよりも高度な実習内容であることを証明する計画書を作成します。優良認定を受けた一般監理団体を通じて、外国人技能実習機構へ技能実習計画認定を申請してもらう流れが重要です
- 特定技能2号試験のスケジュール管理 3号での再入国後、スムーズに2号へ移れるよう、試験日程と実務経験(班長等の経験)の証明準備を並行して進めてください
このルートは一般的な就労ビザの申請ではなく、技能実習制度による在留資格認定証明書交付申請となるため、実習計画が外国人技能実習機構で認定されるかどうかが分かれ目になります。その後の審査も厳しくなることが予想されるため、一般監理団体と協力し、個別の事案に合わせた納得性の高い理由書を作成することが成功の鍵です。
よくあるご質問
特定技能1号で働いた後でも、技能実習3号に戻れますか。
技能実習2号を良好に修了していれば法的には可能です。ただし優良認定など複数の条件を満たす必要があります。
技能実習3号の期間は、特定技能1号の通算5年に含まれますか。
含まれません。そのため1号の残り期間が少ない方にとって、3号の経由は戦略的な選択肢になり得ます。
職種は変えてもよいですか。
変えられません。技能実習2号の職種と、今回の3号の職種が同一である必要があります。
不許可になりやすいのはどのような点ですか。
なぜ再び技能実習に戻るのかという制度の趣旨の説明です。理由書で論理的に示せないと不許可のリスクがあります。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。