高卒でも技術・人文知識・国際業務は取れますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
最終学歴が高校卒業でも、学歴に代えて実務経験の要件を満たせば取得できる道があります。ただし要件は分野によって異なり、経験年数を満たすだけでは足りません。過去の職務経歴と、これから日本で行う業務との関連性をどれだけ説得力のある形で証明できるかが成否を分けます。
どのようなご相談ですか?
学歴要件を見て申請をあきらめかけている方から寄せられるご相談です。
- 相談種別:就労の在留資格(技術・人文知識・国際業務)
- 状況:最終学歴が高校卒業の方。申請要件に「大卒以上」とあるのを見て、自分には無理だと考えている。
- ご質問:高卒でも「技術・人文知識・国際業務」を取得する方法はありますか。
大卒や専門学校卒でなくても、特定の条件を満たせば取得は可能です。あきらめる必要はありません。
高卒では技人国ビザを取れませんか?
原則は大卒・専門学校卒ですが、実務経験という例外のルートが用意されています。
「技術・人文知識・国際業務」には、主に次の2つの在留活動が定められています。
- 技術(理系の分野) 情報工学、機械工学、建築工学など、理系の技術や知識を活かす活動
- 人文知識・国際業務(文系の分野) 法律、経済、語学、マーケティングなど、文系の知識やスキルを活かす活動
原則として、これらの活動を行うには「大卒」または「専門学校卒」の学歴が必要です。しかし、「実務経験」という要件を満たせば、学歴がなくても取得できる道が開かれています。
どのくらいの実務経験が必要ですか?
従事しようとする業務に関連する経験が、分野ごとに定められた年数だけ必要です。
最終学歴が高校卒業の場合は、従事しようとする業務に関連する実務経験が一定期間必要となります。
- 技術・人文知識の分野(ITエンジニア、設計、法務、経理、マーケティングなど) 10年以上の実務経験
- 国際業務の分野(通訳、翻訳、語学の指導など) 3年以上の実務経験
「技術」と「人文知識」はいずれも10年以上で、通訳・翻訳・語学の指導といった「国際業務」だけが3年以上と短く設定されています。なお「技術・人文知識」の10年には、大学や高等専門学校などで関連する科目を専攻した期間を含めて数えることができます。
また、大学を卒業した方が翻訳・通訳・語学の指導に従事する場合は、3年の実務経験も不要とされています。実務経験が問題になるのは、あくまで学歴の要件を満たさない場合です。
年数の数え方で注意すること
この実務経験は、高校卒業後に積んだ経験に限られます。高校在学中のアルバイトやインターンシップの期間は原則として含まれません。
実務経験を証明するには、過去に勤務した会社からの在職証明書、給与明細、職務経歴書など、客観的な証拠を豊富に提出する必要があります。
審査では何が見られますか?
職務経歴との関連性、雇用契約と給与、そして日本語能力の3点です。
鍵1 職務経歴と申請業務の「関連性」
過去の職務経歴が、これから日本で行う業務と関連性があることを明確に証明しなければなりません。
- 申請業務がITエンジニアなら、過去の職歴で「プログラミング」「システム開発」「ネットワーク構築」といった業務を具体的に説明する
- 申請業務が貿易業務なら、過去の職歴で「商品の輸出入」「通関手続き」「海外の取引先との連絡」といった業務を具体的に説明する
職務経歴書には、単に「営業」と書くのではなく、「○○製品の海外市場向け営業」「年間○○円の売上を達成」など、具体的な業務内容と成果を記載することが重要です。
鍵2 安定した雇用契約と給与
日本国内の企業との安定した雇用契約に基づいて申請します。内定通知書や雇用契約書、会社の安定性を示す資料(決算書など)を提出します。また、専門的な業務に見合った安定した給与(通常は日本人と同等以上)があることを証明する必要があります。
鍵3 日本語能力とコミュニケーション能力
認められる専門業務の多くは、高度な日本語能力を必要とします。日本語能力試験(JLPT)の合格証明書があればプラスになりますが、ない場合でも、面接や書類を通じて業務を問題なく遂行できることを示すことが大切です。
どのような手順で進めればよいですか?
実務経験の棚卸しから始め、内定後に職務内容が要件に合うかを確認します。
- 実務経験の棚卸し 自分の職務経歴を見直し、これから日本で就きたい仕事に関連する経験が何年あるかを確認します。このとき、具体的な業務内容と成果をリストアップすることが重要です。
- 就職活動 実務経験を活かせる日本の企業を探します。内定をもらったら、その職務内容が要件に合うか企業に確認しましょう。
- 書類の準備 過去の勤務先の在職証明書、給与明細、職務経歴書などを揃え、関連性が伝わる形に整えます。
高卒の方の申請は、大卒の方に比べて実務経験の証明が複雑になります。職務経歴書の内容、過去の勤務先の証明、これから行う業務との関連性など、細部にわたる綿密な準備が不可欠です。自己判断で進めず、申請取次の資格を持つ専門家に相談することをおすすめします。
よくあるご質問
高卒でも技術・人文知識・国際業務は取得できますか。
できる場合があります。原則は大卒または専門学校卒ですが、従事しようとする業務に関連する実務経験の要件を満たせば、学歴がなくても取得できる道が開かれています。
実務経験は何年必要ですか。
技術・人文知識の分野(ITエンジニア、設計、法務、経理、マーケティングなど)は10年以上、国際業務の分野(通訳、翻訳、語学の指導など)は3年以上の実務経験が必要です。技術・人文知識の10年には、関連する科目を専攻した期間を含めて数えることができます。なお大学を卒業した方が翻訳・通訳・語学の指導に従事する場合は、3年の実務経験も不要とされています。
高校在学中のアルバイトも実務経験に入りますか。
原則として含まれません。実務経験は高校卒業後に積んだ経験に限られます。
実務経験はどうやって証明しますか。
過去に勤務した会社からの在職証明書、給与明細、職務経歴書などの客観的な資料を提出します。職務経歴書には具体的な業務内容と成果を記載することが重要です。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。