経営・管理ビザから高度専門職へ変更すべきですか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
ポイント要件(70点以上)を満たし、日本に長く定住する意向があるなら、「高度専門職1号(ハ)」への変更をおすすめします。永住許可までの期間が大きく短縮され、在留期間も一律5年になります。ただし変更には、通常の更新より高い立証の精度が求められます。
どのようなご相談ですか?
事業が順調な経営者の方から、更新と変更のどちらを選ぶべきかというご相談です。
- 相談種別:経営・管理/就労の在留資格
- 申請種別:在留期間更新許可申請 または 在留資格変更許可申請
- 状況:アメリカ国籍のご相談者様。日本で法人を設立し、「経営・管理」で社長を務めている。事業は順調で、まもなく在留期限の更新時期。2025年10月(令和7年10月16日)に施行された「経営・管理」の新基準(資本金・出資の総額が500万円から3,000万円に引き上げられるなど、要件が厳格化されたもの)もクリアしており、高度専門職のポイント計算でも70点以上を十分に超えている。
- ご質問:現在の「経営・管理」をそのまま更新するか、「高度専門職1号(ハ)」へ切り替えるか、どちらがメリットが大きいでしょうか。
なぜ「経営・管理」より高度専門職なのですか?
高度専門職は、経営能力に加えて学歴・職歴・年収が高く評価された方向けの優遇資格だからです。
「経営・管理」は、経営者としての活動を認める「基本」の資格です。一方、「高度専門職1号(ハ)」は、経営能力に加えて学歴、職歴、年収などが高く評価された方に向けた優遇資格です。ポイント要件を満たしているのであれば、優遇を受けられる側を選ばない理由はほとんどありません。
高度専門職に変えると何が変わりますか?
永住許可までの期間と在留期間が、はっきり有利になります。
永住許可までの期間
最大のメリットは、永住許可までの期間短縮です。通常の「経営・管理」では原則として10年の在留が必要ですが、高度専門職なら70点以上で3年、80点以上ならわずか1年で永住申請が可能になります。
在留期間の確定性
「経営・管理」では審査により1年、3年、5年のいずれかが付与されますが、高度専門職は法律上、一律で「5年」の期間が確定します。頻繁な更新手続きのストレスから解放されます。
審査の焦点
「経営・管理」は主に事業の継続性がチェックされますが、高度専門職はご本人の「能力(ポイント)」に焦点が当たります。
家族にはどのような優遇がありますか?
親の帯同、家事使用人の帯同、配偶者の就労という3つの点で扱いが変わります。
- 親の帯同が可能(一定条件あり) 通常の就労の在留資格では親を呼ぶことはほぼ不可能ですが、高度専門職であれば「世帯年収800万円以上」かつ「7歳未満の子の養育や、妊娠中の介助」などの条件を満たせば、ご両親を呼び寄せることが可能です。
- 家事使用人の帯同 一定の年収要件のもと、母国から家事使用人を雇用・帯同することが認められます。
- 配偶者の就労 「経営・管理」の配偶者は原則「家族滞在」となり就労は週28時間以内ですが、高度専門職の配偶者は、一定の条件を満たせばフルタイムでの就労が可能になる道が開かれています。
申請ではどのような立証が必要ですか?
ポイント、年収見込み、事業の継続性の3点を、書類で裏づける必要があります。
高度専門職への変更には、通常の更新よりも「立証」の精度が問われます。
- ポイントの立証書類 大学の卒業証明書、過去の経営実績、現在の役員報酬契約書など、一つひとつのポイントを審査で納得される形式で証拠化する必要があります
- 年収の見込み 高度専門職1号(ハ)では今後の年収見込みが重要です。役員報酬の設定がポイント計算と整合しているか、会社決算とのバランスはどうかを精査します
- 事業計画の継続性 資格が変わっても経営者であることに変わりはありません。会社が今後も安定して推移することを事業計画書で示す必要があります
いつから準備を始めればよいですか?
海外書類の取り寄せを見込んで、在留期限の3か月前からが理想です。
まずは「正確なポイント計算」と「必要書類の棚卸し」から始めます。海外の書類を取り寄せる時間も考慮し、在留期限の3か月前から準備をスタートさせるのが理想的です。
「経営・管理」のまま更新を続けても、永住許可までの道のりは遠いままです。また、高度専門職というステータスは、取引先や銀行からの信用向上につながるケースも少なくありません。
よくあるご質問
永住許可までの期間はどのくらい違いますか。
「経営・管理」では原則として10年の在留が必要ですが、高度専門職なら70点以上で3年、80点以上なら1年で永住申請が可能になります。
高度専門職に変更すると在留期間は何年になりますか。
法律上、一律で5年が付与されます。「経営・管理」では審査により1年、3年、5年のいずれかとなるため、更新の頻度が読みやすくなります。
高度専門職なら親を呼び寄せられますか。
一定の条件のもとで可能です。「世帯年収800万円以上」かつ「7歳未満の子の養育や、妊娠中の介助」などの条件を満たす必要があります。
準備はいつから始めればよいですか。
在留期限の3か月前からが理想です。海外の書類を取り寄せる時間を考慮し、正確なポイント計算と必要書類の棚卸しから始めます。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。