技能実習から育成就労へ。企業が今やるべきことは?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
技能実習は育成就労制度へ移行します。企業が備えるべきは4つ。①転籍が認められることへの対応 ②入国前の日本語能力要件 ③取引先の監理団体が監理支援機関の許可を受けるかの確認 ④育成就労計画の認定申請の準備です。単なる名称変更ではなく、受け入れ体制そのものの見直しが必要になります。
いま何が起きているのですか?
受け入れ体制の刷新と、個別の育成計画の策定という準備期間にあたります。
技能実習制度の廃止と新制度「育成就労制度」の創設は、単なる名称変更ではなく、日本の外国人材受け入れ体制における大きな転換です。
- 分野別の「転籍制限期間」が閣議決定により確定
- 新たな監理機関である「監理支援機関」の許可申請受付が開始
- 外国人ごとの「育成就労計画」の認定申請受付が開始予定
新制度の開始後に新規で外国人を受け入れる場合、これまでの技能実習ではなく「育成就労」としての申請が必要になります。準備には時間がかかります。
転籍が認められると何が変わりますか?
「ビザで縛る」ことができなくなり、選ばれる企業になる必要があります。
育成就労が技能実習と決定的に違うのは、本人の意向による転籍(転職)が一定の条件のもとで認められることです。分野ごとに、同じ場所で働くべき期間(転籍制限期間)が定められます。
企業側の最大の懸念は「育てた人材が流出してしまうのではないか」という点でしょう。これからは次のような備えが必要です。
- 適切な賃金設定 最低賃金の上昇や物価高を反映した給与体系への見直し
- キャリアパスの明示 育成就労を終えたあと、特定技能としてさらに働き、2号になれば期限なく働けるという長期的なビジョンを本人と共有する
- 住環境とコミュニティの支援 生活面のサポートを充実させ、地域や職場に愛着を持ってもらう工夫
日本語の要件はどう変わりますか?
入国前の段階で、一定の日本語能力が必須になります。
育成就労では、入国前の段階で一定の日本語能力に合格しているか、認定講習を受講していることが必須要件となりました。これまでの技能実習では入国前の日本語学習は努力目標に近い側面がありましたが、これからは日本語ができないと就労を始められません。
- 現地送り出し機関の教育体制を再確認 合格実績が出ているか、カリキュラムを確認する
- 入国後の学習継続支援 特定技能1号へ移行するにはさらに上のレベルの合格が必要です。社内で学習時間を確保する、オンライン講座の費用を補助するなどの体制を今から作る
企業は何を確認すればよいですか?
監理団体の動向、業務区分、そして計画の認定申請の3つです。
- 取引している監理団体の動向
現在契約している監理団体が「監理支援機関」の許可申請を行うかどうかを確認してください。許可を受けない団体とは、新制度の開始以降、育成就労の取引ができなくなります。
- 対象分野と業務区分の再確認
育成就労は特定技能への移行を前提としているため、従事できる業務範囲が技能実習とは異なります。技能実習では認められた作業が、育成就労では補助業務の扱いになるケースもあります。
- 育成就労計画の認定申請の準備
外国人一人ひとりの技能目標、日本語学習計画、指導員の配置などを盛り込んだ詳細な計画書を作成する必要があります。
制度の狙いは何ですか?
労働力ではなく、育成し定着してもらう仕組みへの転換です。
技能実習から育成就労への移行は、外国人材を「安価な労働力の調整弁」として見ていた時代を終わらせ、日本経済を共に支えるパートナーとして育成し、定着してもらうための仕組みへとシフトしたことを意味します。
複雑な制度改正や計画の認定申請にご不安があれば、お早めにご相談ください。移行プランの作成から、監理支援機関の選定、特定技能へのステップアップ支援までご相談いただけます。
よくあるご質問
技能実習はいつまでですか。
新制度への移行が予定されています。移行後に新規で受け入れる場合は、育成就労としての申請が必要になります。
育成就労では転職できるようになりますか。
本人の意向による転籍が、一定の条件のもとで認められるようになります。分野ごとに、同じ場所で働くべき期間が定められます。
入国前に日本語の試験が必要ですか。
必要です。一定の日本語能力に合格しているか、認定講習を受講していることが必須要件になりました。
いまの監理団体をそのまま使えますか。
その団体が「監理支援機関」の許可を受けるかどうかによります。許可を受けない団体とは、新制度の開始以降、育成就労の取引ができなくなります。
就労ビザのご相談は無料です
「自分の場合はどうなるのか」を、申請取次行政書士が直接お答えします。日本語・英語・ベトナム語・中国語・ポルトガル語・インドネシア語でご相談いただけます。
無料で相談する
※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。