日本人配偶者を残して長期出国しても大丈夫ですか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
日本人の配偶者を日本に残した単身の長期出国は、次回の更新審査で婚姻の実態を厳しく見られる要因になります。実務上の目安は連続3か月以上、または年間通算180日以上の不在です。合理的な理由と、それを裏づける資料を出国中に集めておいてください。
どのようなご相談ですか?
日本人の配偶者を日本に残し、外国人配偶者が単身で長期間日本を離れる場合の影響についてのご相談です。
- ご相談の種類:日本人の配偶者等(在留期間更新許可申請・将来の永住許可申請)
- よくあるご状況:本国の家族の看病、本国でのビジネス、学業などの理由で、日本人の夫または妻を日本に残し、外国人配偶者が単身で長期間海外に出る
- ご質問:生活の拠点は日本にあるので、一時的な出国なら問題ないのでしょうか。再入国許可を取れば期間は何か月でも大丈夫ですか。
なぜ長期出国が問題になりますか?
日本人の配偶者等は、日本国内で夫婦が共同生活を営んでいることを本質とする在留資格だからです。
入管法における「日本人の配偶者等」は、日本人と婚姻関係にあり、かつ日本国内において共同生活(同居・相互扶助)を営んでいることを本質としています。
そのため、日本人を日本に置いたまま単身で長期出国すると、次のような疑念を持たれる可能性があります。
- 実質的に別居状態(婚姻の形骸化)にあるのではないか
- 日本を生活の拠点としておらず、在留資格を維持するためだけに保持しているのではないか
実務上の目安として、1回の出国で連続して3か月以上、または年間を通じて通算180日以上日本を不在にした場合、次回の在留期間更新許可申請で婚姻の実態が厳格に審査されるとされています。
更新審査にどのような影響がありますか?
在留期間の短縮、永住申請の継続在留のカウント、在留資格取消事由という3つの面で影響します。
在留期間が1年に短縮されることがあります
これまで3年や5年といった長期の在留期間を受けていた方でも、合理的な理由のない3か月以上の出国があると、次回の更新で在留期間が1年に短縮されることがあります。別居期間が長くなった場合も同様です。今後も継続して夫婦生活を送るのかを1年ごとに確認するという判断です。出国理由に正当性が認められない場合は、更新自体が不許可となる可能性もあります。
永住申請の継続在留のカウントに影響します
日本人の配偶者が永住許可を申請する場合、婚姻が3年以上継続し、かつ引き続き1年以上日本に在留していることという特例があります。単身での長期出国があると、この「引き続き」のカウントを積み直すことになります。
在留資格取消事由に該当するリスクがあります
入管法第22条の4第1項第7号には、配偶者の身分を有する者としての活動を継続して6か月以上行っていない場合、在留資格を取り消すことができるという規定があります。正当な理由なく共同生活を半年以上行っていない、あるいは婚姻が破綻しているとみなされた場合、在留資格そのものが取り消される可能性があります。
取消しには手続きがあり、正当な理由がある場合に直ちに取り消されるわけではありません。
どのような理由なら認められますか?
客観的かつ正当な理由があり、それを書面で証明できる場合に限り、影響を抑えられます。
やむを得ない長期出国が一律に排除されているわけではありません。合理的理由として挙げられているのは次のような事例です。
- 本国の親族の重病・看病・介護・葬儀など(人道的な理由)
- 本国の大学や教育機関への一時的な留学、学業の継続
- 日本企業の海外赴任、または本国側での外せない業務の処理
- 本国での出産や、自身の大きな病気の治療・療養
一方、リフレッシュのために実家へ長期帰省した、なんとなく数か月本国で過ごしたといった理由は、合理的理由とは認められません。
出国前と出国中に何をしておくべきですか?
再入国許可の手続き、出国理由の疎明資料、夫婦の実態が続いていた記録の3つを揃えます。
- 適切な再入国許可の手続きを行う
出国期間が1年以内であれば、空港で「みなし再入国許可」の欄にチェックを入れて出国します。1年を超える見込みがある場合は、必ず事前に地方出入国在留管理局で通常の再入国許可を受けてから出国してください。みなし再入国許可で1年を超えると、その時点で在留資格を失うことになります。
- 理由を裏づける客観的な資料を集める
帰国後の更新申請では、理由書に言葉で書くだけでは足りません。看病・介護であれば医師の診断書(日本語訳を添付)と親族関係を証明する本国の公的書類、業務であれば海外赴任辞令や出張命令書、業務報告書、本国法人の登記簿、学業であれば在学証明書や単位取得証明書、療養・出産であれば診断書や母子手帳の写し、出生登録の証明書などを、海外にいる間に集めておきます。
- 夫婦の実態が続いていた記録を残す
通話アプリの通話履歴のスクリーンショット、海外への送金記録、家賃や光熱費がご夫婦の口座から継続して決済されている通帳のコピー、帰国後すぐに同居を再開できる状態であることを示す自宅の賃貸借契約書や登記などを残します。
実務上は、どれほど長期間不在にしていても、生活の本拠が一貫して日本にあり、夫婦の関係が途切れていなかったという事実を、書類と公的書面で示すことが要になります。
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よくあるご質問
どのくらいの期間を離れると問題になりますか。
実務上の目安として、1回の出国で連続3か月以上、または年間を通じて通算180日以上日本を不在にした場合、次回の更新で婚姻の実態が厳格に審査されるとされています。
1年を超えて出国する予定です。みなし再入国許可で足りますか。
足りません。1年を超える見込みがある場合は、事前に地方出入国在留管理局で通常の再入国許可を受けてから出国してください。みなし再入国許可で1年を超えると、その時点で在留資格を失うことになります。
どのような理由なら合理的と認められますか。
本国の親族の重病・看病・介護・葬儀、本国での学業の継続、海外赴任などの業務上の事情、本国での出産や自身の治療・療養などが挙げられています。単なる長期帰省は認められません。
長期出国は永住許可の申請に影響しますか。
影響します。日本人の配偶者の永住の特例は、婚姻が3年以上継続し、かつ引き続き1年以上日本に在留していることとされており、長期の不在があると継続在留のカウントを積み直すことになります。
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