年の半分を海外で過ごすと配偶者ビザは更新できますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
年の半分を海外で過ごす生活が続くと、配偶者ビザの更新で長期不在の理由を求められることがあります。審査では「同居し、互いに協力し扶助し合って共同生活を送っているか」という実態が重視されるためです。生活の本拠が日本にあることを、資料で立証する準備が必要です。
どのようなご相談ですか?
毎年半年ほど母国に帰国して仕事をしていた方から、3回目の更新で「認められない」とされたというご相談です。
- 相談種別:日本人の配偶者等(更新申請)
- ご相談者様:イタリア国籍の男性(日本人女性の配偶者)
- ご状況:イタリアでサマーホテルを経営しており、毎年6月から11月までの約半年間、イタリアに帰国して仕事をしていた
- これまでの経緯:過去2回は同じ状況で問題なく「1年」の更新が認められていた
- 今回:更新申請時に長期不在の理由(疎明書)を求められ、正直に「イタリアでのホテル経営のため」と説明したところ、「認められない」との判断を受けた
なぜ過去は認められて、今回は認められなかったのですか?
長期の別居が常態化すると、日本での安定した婚姻生活とみなされにくくなるためです。
審査官は、配偶者ビザの更新において「同居し、互いに協力し扶助し合って共同生活を送っているか」という実態を重視します。
数年にわたって「年の半分を別々に暮らしている」状態が続くと、日本での安定した婚姻生活ではなく、ビザ維持のための形式的な婚姻ではないか、と見られやすくなります。過去に更新が認められていたことは、次回も認められることを意味しません。
認められない理由はどこにありますか?
生活の本拠が日本にないと判断され、同居・協力・扶助の実態が乏しいとみなされるためです。
- 生活の本拠が日本にない/年の半分を海外で過ごし、そこで収入を得ている場合、生活の本拠は海外にあると判断されます。配偶者ビザはあくまで日本で暮らすための在留資格であり、海外を拠点に活動する方のためのものではありません。
- 協力・扶助の実態が乏しい/ご夫婦が半年間も離れて暮らすことが常態化している場合、民法上の「同居・協力・扶助」の義務が果たされていないとみなされ、在留資格の基礎となる「配偶者の活動」をしていないと判定されるリスクがあります。
「イタリアでのビジネスのため」という正当な理由を説明しても、それだけでは足りないのはこのためです。
長期出国がある場合はどう立証すればよいですか?
「仕事をしていた」と事実を述べるだけでは足りず、日本を生活の本拠とし続けている事実を資料で示す必要があります。
- 日本での生活継続の意思/日本にも生活拠点(家や財産)があり、海外滞在は一時的な職務にすぎないことを証明します。
- ご夫婦間のつながり/離れている期間中、どのように連絡を取り合い、精神的・経済的な結びつきを維持していたかを、通話記録や送金記録などで示します。
- 将来の居住計画/将来的には日本に完全に拠点を移す計画がある、出国の頻度を減らす予定があるなど、改善策を提示します。
年間の合計出国日数が150日から180日を超える場合は、次回の更新で理由を問われると考えて準備しておくのがよい、というのが実務上の目安とされています。「結婚しているのだから更新できて当たり前」という考えは、現在の審査基準では通用しません。
あわせて読む:日本人配偶者を残して長期出国しても大丈夫ですか?
よくあるご質問
配偶者ビザの更新では、どのような実態が見られますか。
「同居し、互いに協力し扶助し合って共同生活を送っているか」という実態が重視されます。年の半分を別々に暮らしている状態が続くと、日本での安定した婚姻生活とみなされにくくなります。
過去に同じ状況で更新できていれば、次も大丈夫ですか。
そうとは限りません。数年にわたって長期の別居が続くと、形式的な婚姻ではないかと見られやすくなり、過去に認められていたことは次回の許可を意味しません。
海外で仕事をしているという理由では足りないのですか。
事実を述べるだけでは不十分です。日本にも生活拠点があり海外滞在は一時的な職務にすぎないこと、離れている期間中も夫婦の結びつきを維持していたこと、将来の居住計画を、資料とあわせて立証する必要があります。
年間の出国日数はどのくらいから注意が必要ですか。
年間の合計出国日数が150日から180日を超える場合は、次回の更新で理由を問われると考えて準備しておくのがよい、というのが実務上の目安とされています。
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