技人国の社員を解雇したら在留資格はどうなりますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
解雇されても在留資格が即座に失効するわけではありません。ただし、正当な理由なく3ヶ月以上その在留資格の活動(就労)を行わない状態が続くと、在留資格取消手続の対象になります。転職活動を続けている場合は「正当な理由」があるとみなされるのが一般的です。
どのようなご相談ですか?
「技術・人文知識・国際業務」で在留する社員を解雇する予定の、人事ご担当者様からのご相談です。
- 相談種別:就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)
- 申請種別:在留資格の効力・取消しについて
- 状況:IT企業で人事を担当されているご相談者様。「技人国」で在留期限が1年残っている外国人社員を、就業規則違反により解雇する予定。本人にはまだ解雇を伝えていない段階。
- ご質問:解雇された後、その社員の在留資格はどうなるのか。会社を辞めた後も残りの期限(1年)までは日本にいられるのか。初めてのケースなので実務上の流れを知りたい。
解雇されると在留資格はすぐに失効しますか?
すぐには失効しませんが、3ヶ月以上その活動を行わない状態が続くと取消手続の対象になります。
在留カードに書かれた期限が1年残っていても、解雇された瞬間に「技人国」としての活動(その会社での仕事)は止まります。入管法では、正当な理由なく3ヶ月以上そのビザの活動を行っていない場合、地方出入国在留管理局は「在留資格取消手続」を始めることができると定められています。
ただし、解雇された後に本人が積極的に次の就職先を探している(転職活動中)場合は、3ヶ月を過ぎても「正当な理由」があるとみなされ、すぐに取り消されないケースが一般的です。
解雇後にアルバイトをすることはできますか?
単純労働とされる就労は禁止されており、現在の在留資格で行える仕事に限られます。
会社を辞めた後は収入が途絶えますが、次の仕事が見つかるまでの間、アルバイトと称して工場勤務や建設作業員、サービス業の接客など単純労働とされる就労を行うことは禁止されています。
一時的に、現在持っている「技人国」の在留資格で行うことができる仕事に就くこと自体は禁止されていません。ただし、将来の在留資格変更や更新を見据えると、一日も早く別の就職先を探してフルタイムで就労し、社会保険に加入することが得策といえます。
会社(人事)が行うべき手続きは何ですか?
契約終了の届出、雇用保険の喪失手続き、解雇予告手当の3点を押さえてください。
- 所属機関に関する届出(14日以内)
その社員との契約が終了したことを、出入国在留管理庁へ届け出ることとされています。
- 離職票などの発行
ハローワークへの雇用保険喪失手続きも必要です。外国人も日本人と同様に、要件を満たせば失業保険を受給できます。
- 解雇予告手当の支払い
場合によっては、解雇予告手当の支払いが必要になるケースがあります。
本人にはどう伝えればよいですか?
「ビザが即座に無くなるわけではない」と正しく伝え、パニックによる失踪や不適切な就労を防ぐことが要点です。
解雇を本人に伝える際、トラブルを避けるために次の点に配慮することをお勧めします。
- 「ビザが即座に無くなるわけではない」と伝える 「クビになったら明日から不法滞在だ」と誤解してパニックになるのを防ぐため、転職活動をする猶予があることを正しく伝えてください。
- 転職活動をする場合の在留資格 本人が日本に残って再就職を目指すなら、今の「技人国」のまま転職活動が可能です。
- 帰国の意思確認 本人が帰国を希望する場合は、航空券の手配など解雇の条件(パッケージ)に含めて話し合うケースも多いです。
特に注意したいのは、解雇後に本人が不法滞在状態になるのを恐れて失踪したり、不適切なアルバイトをしたりすることです。人事として本人が行う届出(14日以内)を確実に案内し、適正なプロセスを辿ってもらうよう促してください。
在留期限が迫っている場合はどうしますか?
ハローワークのカードなどを持参して、該当する「特定活動」への変更を検討するよう助言するのが親切です。
在留期限が迫っている場合は、次のような「特定活動」への変更を検討するよう助言してください。
- 優秀な海外大学等を卒業した者が起業活動・就職活動を行う場合(J-Find)
- やむを得ない事情により活動継続が困難な場合(「特定活動」(就労継続支援))
- 本邦の大学等を卒業した留学生が起業活動を行う場合
- 特定技能関係の特定活動(「特定技能1号」への移行を希望する場合)
解雇手続き自体は労働法に則って進め、在留資格の手続きは入管法に則って淡々と進めるのが基本です。本記事は2026年3月時点の情報に基づいています。最新の情報は出入国在留管理庁のウェブサイト等でご確認ください。
よくあるご質問
解雇されたら在留資格はすぐに失効しますか。
すぐには失効しません。ただし、正当な理由なく3ヶ月以上その在留資格の活動を行っていない場合、地方出入国在留管理局は在留資格取消手続を始めることができます。
転職活動をしている間も日本に滞在できますか。
積極的に次の就職先を探している場合は「正当な理由」があるとみなされ、3ヶ月を過ぎてもすぐには取り消されないケースが一般的です。
次の仕事が見つかるまでアルバイトをしてもよいですか。
工場勤務や建設作業員、サービス業の接客など単純労働とされる就労は禁止されています。現在持っている「技人国」で行うことができる仕事に就くこと自体は禁止されていません。
解雇したとき会社は何をすればよいですか。
契約が終了したことの届出(14日以内)、ハローワークへの雇用保険喪失手続き、場合によっては解雇予告手当の支払いが必要になります。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。