2026年度、技人国ビザの審査はどう変わりましたか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
2026年4月から、技人国ビザは「日本語能力」と「企業のコンプライアンス」を厳しく問う運用に変わりました。令和8年4月15日改正の別紙4により、主に言語能力を用いる対人業務に従事する場合はCEFR B2相当の日本語能力が前提となり、所属機関がカテゴリー3・4のときは申請時に資料の提出が必要です。これは在留資格認定証明書交付申請だけでなく、変更・更新のいずれにも及びます。あわせて、特定技能や技能実習で受入れ停止処分を受けた企業は技人国での新規受け入れもできなくなります。派遣先が未定のままの申請も認められません。
どのようなご相談ですか?
2026年度から技人国ビザの審査がどう変わったのかを知りたい、という企業の人事ご担当者様からのご相談です。
- 相談種別:在留資格(技術・人文知識・国際業務)
- 申請種別:在留資格認定証明書交付申請/在留資格変更許可申請/在留期間更新許可申請
- 背景:2026年4月1日、技人国の審査運用に重要なアップデートがありました。これまで「学歴」と「業務の関連性」が主軸でしたが、2026年度からは「実態の透明性」と「日本語能力」をより厳格に問うフェーズへ移行しています。
- ご質問:何が変わったのか、企業と外国人材はどう備えればよいのか。
日本語能力の証明は必要になりましたか?
主に言語能力を用いる対人業務に従事する場合は、CEFR B2相当が前提になりました。
令和8年4月15日の改正で追加された別紙4により、主に言語能力を用いる対人業務に従事する場合は、CEFR B2相当の日本語能力があることが前提とされました。
なぜ今、日本語能力が問われるのか
これまでの技人国ビザでは、日本語能力は明示的な要件ではありませんでした。しかし、「高度な専門業務を行うには、相応のコミュニケーション能力が不可欠である」という判断に基づき、専門性の担保として語学力が審査項目に加わりました。
- 対象となる業務 主に言語能力を用いる対人業務に従事する場合です
- 資料の提出 所属機関がカテゴリー3・4に該当するときは、申請の際に日本語能力を示す資料の提出が必要です
- 及ぶ範囲 在留資格認定証明書交付申請だけでなく、在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請のいずれにも及びます。海外から新たに呼び寄せる場合に限った扱いではありません
他の在留資格での不正は技人国に影響しますか?
影響します。特定技能や技能実習での受入れ停止処分が、技人国の受け入れも止めます。
2026年4月からの運用で最も企業が警戒すべきは、「特定技能や技能実習での不正による、技人国受け入れ禁止措置」の開始です。
制度の壁を越えた連帯責任
これまでは、たとえば特定技能で賃金未払いなどの問題を起こした企業であっても、ホワイトカラー職種の技人国での採用は別物として扱われてきました。しかし2026年度からは次のルールが適用されます。
- 受け入れ停止 特定技能や技能実習で受入れ停止処分を受けた事業者は、その停止期間中、技人国ビザでの新規受け入れも一切認められなくなります
- コンプライアンスの一元管理 出入国在留管理庁は企業ごとの不祥事データを一元化しており、一つの在留資格での不備が、高度人材採用ルートを完全に遮断するリスクとなりました
派遣の形態でも技人国は取れますか?
取れますが、申請の時点で派遣先が確定していることが必須になりました。
人材派遣会社を通じて技人国ビザを取得する場合の審査は、2026年3月から4月にかけて大きく厳格化されました。
- 申請時の派遣先確定 「まず採用して、ビザが出てから派遣先を決める」という手法は封じられました。申請時点で派遣先企業と締結した派遣契約書、および派遣先・派遣元双方が署名する適正な業務に従事させる旨の誓約書の提出が義務化されています
- 派遣期間と在留期間の連動 在留期間(1年、3年、5年)の決定において、派遣契約の期間が強く考慮されるようになりました。短期の契約更新を繰り返している場合、たとえ大企業所属であっても「1年」のビザしか出ないケースが増えています
更新のときは何を見られますか?
会社の決算書だけでなく、本人の住民税の課税状況と社会保険の加入履歴がオンラインで照会されます。
マイナンバー一体化(特定在留カード)の2026年6月導入を前に、技人国の更新審査においてもデジタルチェックが先行して強化されています。
2026年4月現在の更新申請では、会社が提出する決算書だけでなく、個人の住民税の課税状況や社会保険の加入履歴がオンラインで即座に照会されます。
不許可リスク:契約上の給与額と実際の支払額に乖離がある場合や、社会保険への加入が遅れている場合、2026年度の基準では「在留状況が不良」として、即座に不許可あるいは短期間のビザへの降格が行われるようになっています。
企業は何から手をつければよいですか?
日本語能力の早期確保、社内コンプライアンスの総点検、派遣先での業務実態の証拠化の3点です。
2026年4月のアップデートにより、技人国ビザは「学歴があれば取れる」資格から、「企業のコンプライアンスと本人の実務能力がデータで証明されて初めて維持できる」資格へと変わりました。
- 日本語能力の早期確保 主に言語能力を用いる対人業務に就いてもらう予定であれば、CEFR B2相当の能力を示す資料を早めに揃えられるよう、採用条件と申請スケジュールを組み立てる必要があります。所属機関がカテゴリー3・4の場合は、申請時にこの資料の提出が求められます
- 社内コンプライアンスの総点検 現場(特定技能など)での労務管理の不備が、本社(技人国)の採用計画を壊す可能性があることを全社で共有してください
- 派遣先での業務実態の証拠化 派遣形態の場合、定期的に「専門業務に従事していること」を示す週報や成果物を整理しておき、更新時の追加資料要求に備えることが重要です
よくあるご質問
更新のときも日本語能力を問われますか。
問われます。令和8年4月15日改正の別紙4による扱いは、在留資格認定証明書交付申請だけでなく、在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請のいずれにも及びます。海外から新たに呼び寄せる場合に限った扱いではありません。
求められる日本語のレベルはどの程度ですか。
主に言語能力を用いる対人業務に従事する場合は、CEFR B2相当の日本語能力があることが前提とされています。所属機関がカテゴリー3・4のときは、申請の際に資料の提出が必要です。
派遣先が決まっていない状態で申請できますか。
できません。申請時点で派遣契約書と、適正な業務に従事させる旨の誓約書の提出が義務化されています。
更新で不許可になるのはどのような場合ですか。
契約上の給与額と実際の支払額に乖離がある場合や、社会保険への加入が遅れている場合です。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。