フィギュアスケートの振付業務は「芸術」または「興行」のいずれかに該当し、原則として「技能(スポーツの指導)」には当たりません。どちらになるかはご本人の能力ではなく、日本で行う振付が非公開の場での作品創作か、アイスショー等の商業公演に連動した演出かという契約内容によって判断されます。
海外在住のフィギュアスケート振付師の方が、日本へ招へいされる際の在留資格の該当性を尋ねています。
一般の観客に公開しない環境で、純粋に新しいプログラムを作り上げる活動を行う場合です。
入管法上、「芸術」は「収入を伴う美術、文芸、音楽、写真、演劇、舞踊、映画その他の芸術上の活動」と定義されています。フィギュアスケートのプログラム制作は「舞踊(ダンス)の創作」と同等とみなされ、芸術活動に該当します。
日本の選手やクラブから個人的に依頼を受け、アイスリンク等で一般の観客に公開しない環境(練習・合宿など)において、純粋に新しいプログラム(作品)を作り上げる活動を行う場合です。
アイスショーなどの商業公演の演出や、現場での振付・舞台監督業務が滞在の主たる目的である場合です。
「興行」は、演劇、演芸、歌謡、舞踊、演奏、スポーツ等の興行(見世物として観客に見せる活動)や、その他の芸能活動が対象です。
日本に滞在する主たる目的が、単なる事前の振付創作にとどまらず、「日本で開催されるアイスショー(商業公演)」の演出や、ショーの現場での出演者への振付・舞台監督業務である場合です。
観客から入場料を徴収して開催されるアイスショーそのものの演出等に関わる場合、演劇・舞踊等の「興行」(または公演を支えるスタッフとしての芸能活動)に該当します。この場合、招へい機関(プロモーターやイベント主催会社)の適格性や、公演会場のスペック等も審査対象になります。
業務の本質が肉体的・技術的なコーチングではなく、表現活動としての創作だからです。
「技能」のうちスポーツの指導者の区分は、上陸許可基準省令の「技能」の項の第8号として現に規定されている区分で、「スポーツの指導に係る技能について3年以上の実務経験を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの」とされています。廃止された区分ではありませんので、根拠条文をたどる際はこの第8号をご覧ください。
業務の本質が「ジャンプやスピンの成功率を上げるための肉体的・技術的コーチング」であれば技能に当たります。しかし今回のご相談者様が行うのは「音楽に合わせたエッジワーク、身体表現、物語性の付与(振付)」という表現活動です。実務上、創作を主目的とする振付師は、スポーツ指導者ではなく、振付家・ダンサー(芸術または興行)として取り扱うのが適切とされています。
実績を示す資料、推薦状、契約と報酬を示す資料の3種類を軸に組み立てます。
日本へ適法に呼び寄せるためには、日本側の受入関係者が代理人となり、在留資格認定証明書(COE)の交付を申請します。以下は、最も可能性が高い「芸術」を想定した実務書類のポイントです。
在留資格の選択ミス(例:実態は振付なのに安易にコーチとして技能で申請するなど)は、要件不一致による不許可を招く最大の原因となります。契約書上の「業務の定義」と「活動場所」を審査基準に適合させることが申請成功の鍵です。
ご本人の能力ではなく、日本で行う振付活動がどのような場所で、どのような目的で行われるかという客観的な契約内容によって判断されます。非公開の場での作品創造であれば「芸術」、アイスショー等の興行イベントに密接に連動した演出・振付活動であれば「興行」です。
スポーツの指導に係る技能は上陸許可基準省令の「技能」の項の第8号として現に規定されており、業務の本質が肉体的・技術的なコーチングであれば「技能」に当たります。ただし、音楽に合わせた身体表現や物語性の付与といった創作を主目的とする振付師は、実務上スポーツ指導者ではなく振付家・ダンサーとして取り扱うのが適切とされています。
芸術上の活動による収入で日本での生活を維持できる契約であることが求められます。契約書には1プログラムあたり、あるいは滞在期間あたりの報酬額を明記し、日本人アーティストと同等以上の適正な水準である必要があります。
はい。入場料を徴収して開催されるアイスショーの演出等に関わる場合は、招へい機関(プロモーターやイベント主催会社)の適格性や、公演会場のスペック等も審査対象になります。
※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。