日本の地方で働くにはどの就労ビザが必要ですか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
日本で合法的に働くには、職種やスキル、経験に合致した就労ビザを取得する必要があります。地方だから特別なビザがあるわけではなく、「技術・人文知識・国際業務」「特定技能」「高度専門職」「技能」など、全国共通の在留資格の中から、就く仕事に合うものを選びます。
どのようなご相談ですか?
日本の地方で働くことを考えている外国人の方に向けて、就労ビザの種類と地方就労の実際をまとめた案内です。
- 相談種別:日本の地方での就労全般(在留資格の選び方)
- 背景:日本の地方では人口減少と高齢化が深刻な課題となっており、地域経済を維持し新たな活力を生み出すために、外国人労働者の方の存在が不可欠となっています。
- 取り上げる内容:主要な就労ビザの種類と申請のポイント、地方で働くことの魅力、地方での就労における現実的な課題と対策。
「技術・人文知識・国際業務」はどのような人が対象ですか?
自然科学・人文科学の専門知識や技術、または国際的な業務に従事する方が対象です。
理学、工学、その他の自然科学、人文科学、社会科学に関する専門的な知識や技術、または国際的な業務に従事する外国人の方を対象としています。
対象となる主な職種
- ITエンジニア(プログラマー、システムエンジニアなど)
- 研究者、大学教授
- 翻訳・通訳
- デザイナー(ウェブ、グラフィックなど)
- マーケティング、広報
- 海外営業
- 企画、経営コンサルタント
申請のポイント
- 関連する分野の学士号以上の学位、または10年以上の実務経験が必要です。
- 従事する業務内容と、学歴や職務経験との関連性が求められます。
- 雇用する企業側の安定性や事業内容も審査の対象となります。
- 「翻訳」「通訳」「語学の指導」「広報」「宣伝」「海外取引業務」「服飾」「室内装飾に係るデザイン、商品開発」およびこれらに類似する業務に従事する場合は、実務経験3年以上を証明できることが求められます(大卒者が翻訳・通訳など母国語に関わる業務に就くときは実務経験不要)。
「特定技能」はどのような制度ですか?
人手不足が深刻な特定の産業分野で、一定の技能を持つ方が就労するための在留資格です。
人手不足が深刻な特定の産業分野において、一定の技能を持つ外国人の方が就労するための在留資格です。
主な対象産業分野
- 介護
- 農業
- 漁業
- 建設
- 宿泊
- 飲食料品製造業
- 外食業
- 自動車整備
- 航空
- 工業製品製造業
かつて別々の分野とされていた素形材産業・産業機械製造業・電気電子情報関連産業は、「工業製品製造業分野」に統合されています。また、法令上は対象とされていても、受け入れの準備が進められている段階でまだ実際には受け入れが行われていない分野もあります。
申請のポイント
- 各分野で定められた技能試験に合格する必要があります。
- 一定の日本語能力(N4相当以上)が求められます。
- 受け入れ企業との雇用契約が必要です。
- 特定技能1号と2号があり、2号はより高度な技能を持つ方が対象で、在留期間の更新制限がなく、家族帯同も可能です(一部分野)。
対象となる産業分野は制度改正によって見直されることがあります。実際に応募される分野が対象に含まれているかは、受け入れ企業または出入国在留管理庁の最新の公表内容でご確認ください。
「高度専門職」にはどのような優遇がありますか?
ポイント計算で一定の点数を超えると、通常の就労ビザより優遇された措置が適用されます。
日本の経済成長に資する高度な能力を持つ外国人材を積極的に受け入れるための在留資格です。学歴、職務経験、年収、研究実績などをポイント化し、一定の点数を超えると優遇措置が適用されます。
対象となる分野
- 高度学術研究・専門技術分野(研究者、技術者など)
- 高度経営・管理分野(企業経営者、管理者など)
- 高度文化・芸術分野(芸術家、音楽家など)
優遇措置の例
- 永住許可取得までの期間短縮
- 配偶者の就労許可
- 幅広い就労活動
- 入国・在留手続きの優先処理
申請のポイント
- ポイント計算で70点以上、または80点以上である必要があります。
- 各分野に応じた学歴、職務経験、年収などの要件があります。
「技能」はどのような職種が対象ですか?
熟練した技能を必要とする特定の業務に従事する方が対象です。
対象となる主な職種
- 調理師(日本料理、中華料理など)
- スポーツトレーナー
- 航空機の操縦士
- 貴金属、宝石、毛皮などの加工職人
- 動物の調教師
申請のポイント
- 10年以上の実務経験(一部例外あり)が必要です。
- 日本国内でなければ習得困難な特殊な技能を持つことが求められます。
地方で働く魅力にはどのようなものがありますか?
生活費の安さだけでなく、自然環境、地域コミュニティ、食、落ち着いた暮らしが挙げられます。
- 豊かな自然と触れ合う機会:四季折々の美しい自然が身近にあり、ハイキング、釣り、スキーなどのアウトドアアクティビティを気軽に楽しめます。
- 地域に根ざしたコミュニティ:地域の人々との繋がりが深く、温かい人間関係を築きやすい環境です。伝統的な祭りや地域行事に参加することで、日本の文化をより深く体験できます。
- 新鮮で安全な食材:新鮮な野菜、果物、魚介類などが手に入りやすく、豊かな食生活を送ることができます。
- 落ち着いた生活環境:都市部の騒がしさから離れ、静かで落ち着いた環境で生活できます。子育て世代にとって、自然豊かな環境は大きな魅力となります。
- 伝統文化や歴史との触れ合い:古い街並みや史跡などが残る地域も多く、日本の歴史や文化に触れる機会が多くあります。
地方での就労にはどのような課題がありますか?
言語、文化・習慣、生活インフラ、医療、キャリアパスの5点が主な課題です。
- 言語の壁:地域によっては独特の方言がある場合があります。自治体や地域住民が開催する日本語教室などを活用しましょう。
- 文化や習慣の違い:日本特有の習慣やマナーに戸惑うことがあるかもしれません。事前に日本の文化について学び、地域の人々と積極的にコミュニケーションを取ることが大切です。
- 生活インフラ:都市部と比較して、公共交通機関の便が悪かったり、商業施設が少なかったりする場合があります。事前に生活に必要な情報を収集し、移動手段や買い物などに工夫が必要です。
- 医療体制:外国語対応が可能な医療機関が限られている場合があります。事前に地域の医療情報を調べておくことが大切です。
- キャリアパス:都市部と比較してキャリアアップの機会が少ないと感じる場合があります。自身のスキルアップを積極的に行い、地域に貢献できる専門性を高めることが重要です。
地方での生活を快適にするためのヒント
- 地域のお祭りやイベントに積極的に参加し、地域住民との交流を深める。
- 日常会話だけでなく、仕事で必要な日本語も習得するよう努める。
- 自治体のウェブサイトや外国人向けの相談窓口を活用し、生活に必要な情報を集める。
- 地域に住む他の外国人労働者の方と交流し、情報交換や精神的な支えを得る。
- 地域の人々の価値観や生活様式を理解し、尊重する。
よくあるご質問
地方で働く場合、専用の就労ビザがありますか?
地方専用の在留資格はありません。「技術・人文知識・国際業務」「特定技能」「高度専門職」「技能」など、全国共通の就労ビザの中から、就く職種やご自身のスキル・経験に合致するものを選んで取得します。
「技術・人文知識・国際業務」の学歴・実務経験の要件は何ですか?
関連する分野の学士号以上の学位、または10年以上の実務経験が必要です。ただし翻訳・通訳・語学の指導・広報・宣伝・海外取引業務などに従事する場合は実務経験3年以上で足り、大卒者が母国語に関わる翻訳・通訳業務に就くときは実務経験は不要です。
特定技能で働くには何が必要ですか?
各分野で定められた技能試験に合格すること、N4相当以上の日本語能力があること、受け入れ企業との雇用契約があることが必要です。なお対象分野は制度改正で見直されており、素形材産業・産業機械製造業・電気電子情報関連産業は「工業製品製造業分野」に統合されています。法令上は対象でも受け入れの準備段階にある分野もあるため、最新の対象分野は受け入れ企業または出入国在留管理庁の公表内容でご確認ください。
高度専門職の優遇措置にはどのようなものがありますか?
永住許可取得までの期間短縮、配偶者の就労許可、幅広い就労活動、入国・在留手続きの優先処理などがあります。ポイント計算で70点以上、または80点以上であることが必要です。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。