特定技能1号から家族滞在への変更は難しいですか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
不可能ではありませんが、ほかの就労系の在留資格からの変更に比べて慎重に審査される傾向があります。ご主人が「技術・人文知識・国際業務」という安定した在留資格をお持ちで、婚姻が真実であり生計維持能力を示せれば、変更が認められる可能性は十分にあります。退職後は速やかに申請してください。
どのようなご相談ですか?
特定技能1号で在留中のご相談者様が、ご結婚を機に退職し家族滞在への変更を希望されているご相談です。
- 相談種別:在留資格(ビザ)
- 申請種別:在留資格変更許可申請
- 状況:モンゴル国籍・女性(28歳)。現在「特定技能1号」の在留資格で、期限は2026年3月まで。同じモンゴル国籍で「技術・人文知識・国際業務」(在留期間3年)をお持ちの方と今年7月に結婚。現在の仕事は残業が多く体力的に辛いため、9月中旬に退職して家族滞在へ変更したいと考えている
- ご質問:特定技能1号から家族滞在への変更は一般的に難しいのか。申請する上で特に注意すべき点はあるか
特定技能1号からの変更は難しいのですか?
ほかの就労系の在留資格からの変更に比べて慎重に審査される傾向がありますが、不可能ではありません。
結論から申し上げますと、特定技能1号から家族滞在への変更は、ほかの就労系の在留資格からの変更に比べて、一般的に慎重な審査が行われる傾向にあります。しかし、不可能ではありません。
「特定技能」は、特定の産業分野における人手不足を解消するために創設された在留資格であり、その活動内容は限定されています。そのため、特定技能として日本に在留している方がその目的を途中で変更することに対して、慎重な姿勢が取られることがあります。
ただしご相談者様の場合は、安定した就労系の在留資格をお持ちの外国人(今回は「技術・人文知識・国際業務」をお持ちのご主人)との婚姻という、明確な身分関係の変更を伴うため、変更が認められる可能性は十分にあります。
審査ではどこが重視されますか?
婚姻の真実性、ご主人の生計維持能力、変更の必要性と合理性、在留状況の4点です。
- 婚姻の真実性・安定性
夫婦関係が真実であり、安定して継続していることが最も重要です。結婚に至るまでの経緯、交際期間、結婚式や新婚旅行の写真、夫婦での生活実態を示す書類(同居の住民票、公共料金の領収書など)を詳しく提出します。ご主人が「技術・人文知識・国際業務」をお持ちであることから、その在留の安定性も考慮されます。
- ご主人の生計維持能力
ご相談者様が退職してご主人の扶養に入ることから、ご主人の生計維持能力が最も重要になります。現在の収入(給与明細、源泉徴収票)、安定性(在職証明書)、納税状況(納税証明書、課税証明書)、年金・社会保険の納付状況などが審査されます。夫婦二人分の生活費を安定して賄えるだけの経済力を、預貯金残高証明書などで具体的に示す必要があります。
- 変更の必要性と合理性
なぜ特定技能の仕事を辞めてまで家族滞在に変更する必要があるのか、その理由を明確に説明します。ご相談者様の場合は、残業が多く体力的に辛いという事情に加え、ご主人との安定した家庭生活を築き日本で暮らしていきたいという将来設計を具体的に説明しましょう。特定技能の活動を継続できないやむを得ない事情として、体力的な負担を具体的に説明することも有効です。
- 在留状況の善良性
特定技能での在留中に交通違反やその他の法令違反がないことが前提となります。納税義務や社会保険料の納付をきちんと行っていることも重要です。
どのような書類を準備しますか?
婚姻の真実性、ご主人の生計維持能力、退職の経緯を示す書類を厚めにそろえます。
基本の書類
- 在留資格変更許可申請書
- パスポート、在留カード
婚姻関係を証明する書類
- ご主人の在留カードのコピー
- 婚姻証明書(本国で発行されたものと日本語訳)
- 結婚に至るまでの経緯を説明する詳細な理由書
- ご夫婦で写っている写真(交際中から現在まで、さまざまな場面のもの)
- 電話やSNSでのやり取りの履歴
同居を示す書類
- 住民票(世帯全員分)
- 賃貸契約書(ご夫婦で同居していることが分かるもの)
- 公共料金の領収書など
ご主人の生計維持能力を証明する書類
- 在職証明書、給与明細、源泉徴収票
- 納税証明書(直近数年分)、課税証明書(直近数年分)
- 預貯金残高証明書
- 年金・社会保険の納付状況を証明する書類(ねんきん定期便、健康保険証のコピーなど)
現在の活動状況に関する書類
- 現在の会社からの退職証明書または退職予定証明書(退職理由を具体的に記載してもらう)
- 特定技能の活動内容に関する説明書(なぜ継続が困難なのかを具体的に説明するもの)
申請のタイミングで注意することはありますか?
退職後、無職の期間が長くならないうちに速やかに申請することが重要です。
退職時期と申請タイミング
9月中旬に退職予定とのことですが、退職後、速やかに家族滞在への変更申請を行うことが重要です。無職の期間が長くなると、在留資格の変更が困難になる可能性があります。現在の在留期限(2026年3月)まで余裕はありますので、焦らず、しかし迅速に準備を進めましょう。
理由書での丁寧な説明
なぜ特定技能の活動を継続できないのか(体力的な負担、将来設計など)を、具体的かつ説得力のある形で説明します。ご主人との婚姻が真実であり、日本で安定した家庭を築きたいという意思を明確にし、ご主人の生計維持能力が十分であることも理由書で補足しましょう。
虚偽の申告は避ける
事実を隠したり、虚偽の申告をしたりすることは絶対に避けてください。発覚した場合、不許可になるだけでなく、今後の日本での在留が極めて困難になります。
万が一、変更申請が不許可になった場合、原則としてその時点で有効な在留資格がなければ日本に引き続き在留することはできません。まず不許可理由を詳しく確認し、解消できる場合は補強資料を準備して再申請を検討します。解消できず、ほかに在留するための手段がない場合は、出国期限までに日本を出国する必要があります。
よくあるご質問
特定技能1号から家族滞在への変更はできますか。
不可能ではありません。ほかの就労系の在留資格からの変更に比べて慎重に審査される傾向がありますが、安定した在留資格をお持ちの方との婚姻という身分関係の変更を伴う場合は、認められる可能性は十分にあります。
変更の審査で最も重視されるのは何ですか。
婚姻の真実性・安定性と、扶養者となるご主人の生計維持能力です。あわせて、なぜ特定技能の仕事を辞めて変更するのかという必要性と合理性、これまでの在留状況の善良性も見られます。
退職してから申請するまで、どのくらい間を空けてよいですか。
無職の期間が長くなると変更が困難になる可能性がありますので、退職後は速やかに申請してください。在留期限まで余裕がある場合でも、準備は迅速に進めることをおすすめします。
変更申請が不許可になったらどうなりますか。
原則として、その時点で有効な在留資格がなければ日本に在留を続けることはできません。まず不許可理由を確認し、解消できる場合は補強資料を準備して再申請を検討します。解消できない場合は出国期限までに出国する必要があります。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。