成人した子どもの呼び寄せ、定住者ビザは使える?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
定住者ビザの保有者が、すでに成人した子どもを親と同居・扶養する理由で日本に呼び寄せることは、実務上、原則として不可能とされています。成人している場合は、子ども自身が「留学」「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格を単独で取得する道を検討することになります。
どのようなご相談ですか?
「定住者」の在留資格を持つ方が、母国に残してきた子どもを日本に呼び寄せたいというテーマのガイドです。
- 相談種別:定住者による子どもの呼び寄せ
- 状況:「定住者」の在留資格を持って日本で暮らし、母国に残してきた実子と一緒に暮らしたいと望んでいる方。
- 知りたいこと:子どもが未成年か、すでに成人しているかによって、呼び寄せの可否はどう変わるか。
なぜ「成人した子ども」は定住者ビザで呼べないのですか?
定住者告示第6号で、対象が「未成年で未婚の実子」に限定されているためです。
出入国在留管理庁が定める「定住者告示」の第6号では、定住者の資格で在留する者の扶養を受ける「未成年で未婚の実子」であることが要件とされています。ここでいう未成年とは、現在の民法改正に伴い「18歳未満」を指すとされます。入管法上、定住者ビザによる実子の呼び寄せが認められているのは、あくまで「自活能力のない18歳未満の未成年の子どもを、親が日本で保護・扶養する場合」に限られているとされます。子どもがすでに18歳(成人)を超えている場合、「社会的に自立して一人で生きていける年齢である」とみなされ、「親と一緒に暮らしたい」「親が日本で生活費を出す」という理由だけでは、定住者告示の要件を満たさないとされています。
例外的に成人でも「定住者」が認められるケースはありますか?
重度の心身障害や病気で常時介護が必要など、人道上やむを得ない極めて特殊なケースに限定されるとされます。
実務上、18歳以上の成人であっても例外的に「定住者」としての在留・呼び寄せが認められるケースは、母国に一人で残された成人の子どもが重い障害等により自己の身の回りの世話をすることが物理的に不可能であり、かつ母国に代わりの看病人が一切いないという客観的事実を医師の診断書等で証明できる場合など、人道上やむを得ない極めて特殊なケースに限定されているとされます。単に「就職先が決まらないから日本に呼びたい」「寂しいから一緒に暮らしたい」という理由は、例外の対象には該当しないとされています。
成人した子どもを呼び寄せる別の在留資格の選択肢は?
「留学」「技術・人文知識・国際業務」「特定技能」などが現実的に検討されます。
- 「留学」ビザ(教育機関への進学):日本語学校、専門学校、大学などに進学し学生として来日する方法。学費や生活費を親が工面できるのであれば比較的取得しやすいとされる。在学中は週28時間以内のアルバイト(資格外活動)も可能だが、卒業後は就労ビザ等へ切り替えない限り日本に残り続けることはできない。
- 「技術・人文知識・国際業務」ビザ(ホワイトカラー就労):子ども自身が大学(短期大学含む)を卒業しており高い学歴や専門知識を持っている場合、日本企業に正社員として就職することで取得する就労ビザ。大学での専攻と職務内容の関連性が厳しく審査され、現場の単純労働では許可されないとされる。本国の高卒の学歴では実務経験が10年以上ないと取得は事実上困難とされる。
- 「特定技能」ビザ(現場労働を含む就労):人手不足とされる産業分野で即戦力となる知識・技能を持った外国人に与えられる就労ビザ。学歴は不問(高卒でも可)だが、子ども自身が日本語能力試験と各分野の特定技能評価試験の両方に自力で合格する必要がある。
実務上、注意すべき点は何ですか?
子どもの年齢を早めに確認し、成人している場合は子ども自身の力での申請ルートを組み立てる必要があります。
子どもが18歳未満であれば、今すぐ「定住者(未成年・未婚の実子)」として呼び寄せの手続き(在留資格認定証明書交付申請)を行うことが勧められます。成人が近づくほど「なぜ今になって呼ぶのか」「本当に学校に通うのか、出稼ぎではないか」と審査が厳しくなるため、早い申請が必要とされます。すでに成人している場合は、親が呼び寄せる形のビザは諦め、子ども自身の学歴や能力に合わせて「留学」「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」のいずれかのルートを個別に組み立て、子ども単独の力でビザを申請・取得する必要があります。在留資格の判断は、親の希望や主観ではなく、法律が定める年齢・学歴・試験結果などの客観的事実に基づいた総合評価によって行われるとされています。
よくあるご質問
成人した子どもは、親が定住者だからという理由だけで呼び寄せられますか?
呼び寄せられません。実務上、成人した子どもを親と同居して扶養するという理由での呼び寄せは、原則として不可能とされています。
成人した子どもが日本に来るには、どのような選択肢がありますか?
子ども自身の学歴や能力に応じて、「留学」「技術・人文知識・国際業務」「特定技能」などの在留資格を、子ども自身の力で取得するルートが検討されます。
子どもが18歳に近づいている場合、急いだ方がよいですか?
はい。18歳未満であれば早めに定住者としての呼び寄せ手続きを行うことが勧められています。成人が近づくほど審査が厳しくなるとされています。
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