配偶者から定住者への変更、日本語能力の基準は?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
「定住者(離婚定住)」への変更において、日本語能力にJLPT〇級以上といった形式的・絶対的な基準はありません。ただし日常会話レベルの能力は求められます。今回のケースでは、日本語能力よりも「別居」と「生計」の方が大きな論点になるとされています。
どのようなご相談ですか?
婚姻16年、別居4年という状況にある方から、定住者への変更に関する日本語能力の基準についてのご相談です。
- 相談種別:ビザ(在留資格の変更・配偶者ビザから定住者へ)
- 状況:婚姻16年目で2人の子どもがいるご相談者様。家事・育児への非協力が原因で4年前から別居中。現在は「日本人の配偶者等」ビザだが、将来的な離婚も視野に入れ、永住申請や「定住者」への変更を検討中。在留期限が4月に迫っている。
- 質問:「定住者」ビザへの変更を考えているが、要件として日本語能力が求められると聞いた。日本語があまり得意ではなく資格もない場合、具体的な判定基準はあるか。
定住者ビザの日本語能力の基準はどうなっていますか?
JLPT〇級以上といった形式的な基準はなく、日常会話レベルの能力が求められます。
「定住者」への変更審査では、日本社会で周囲の助けを借りずに独立して生活していけるか(定着性)が見られます。法律で定められた点数はありませんが、「日常生活に支障がない程度(小学校高学年〜中学生レベル程度)」が事実上の目安です。日本語能力試験(JLPT)などの資格があれば有利ですが必須ではなく、長期間日本に在留し、子どもの学校関係や仕事で意思疎通ができている実績があれば、それを理由書で説明することで補完可能とされています。
日本語能力よりも重要な論点は何ですか?
「別居」の影響と、定住者への変更のタイミングです。
- 別居4年の影響:「日本人の配偶者等」ビザは、実体のある婚姻生活(同居・相互扶助)が前提とされる。4年間の別居は「婚姻の実体がない」とみなされる可能性が高く、更新が短縮されたり、最悪の場合は不許可になるリスクがある。
- 定住者への変更タイミング:「定住者」への変更は、原則として離婚が成立した後に行うもの。婚姻継続中(別居中)に「将来離婚するから定住者にしてほしい」という申請は、制度上非常に通りにくいとされる。
今後どのように進めるのがよいですか?
まずは配偶者ビザの更新を確保することが優先とされています。
- まずは「配偶者ビザ」の更新を優先する:別居理由が離婚を前提としたものではなく円満な関係維持のための戦略的別居であることを論理的に説明し、在留期間を確保する。16年間にわたり2名の子どもを扶養している実績や、今後も扶養していくことを送金記録や夫婦間の取決めなどの資料で示す必要がある。
- 永住申請のハードルを理解する:永住審査では「同居」が強く求められるため、別居4年という事実は非常に高い確率でマイナス評価となる。
- 日本語能力の補強:将来「定住者」を申請する際に不安であれば、日本語教室に通う、あるいはボランティア活動などで地域社会に馴染んでいる実績を作っておくことが、資格以上の証明になる。
婚姻16年という実績は非常に強力です。日本語が苦手であっても、日本で16年暮らし子どもを育てているという事実は、それ自体が日本への定着を証明します。日本語能力を過度に心配するよりも、まずは別居状態での更新をどう乗り切るか、そして現在の生活実態に合わせた最適な在留資格はどれかを、専門家と精査することが勧められます。
よくあるご質問
定住者への変更に、日本語能力試験の資格は必須ですか?
必須ではありません。資格があれば有利ですが、日常会話レベルの能力があり、それを理由書で説明できれば補完可能とされています。
定住者への変更は、離婚前でも申請できますか?
原則として、離婚が成立した後に行うものとされています。婚姻継続中の申請は制度上非常に通りにくいとされています。
別居中の状態は永住申請にどう影響しますか?
永住審査では「同居」が強く求められるため、長期間の別居は非常に高い確率でマイナス評価(不許可事由)となるとされています。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。