孫の在留資格更新を失念、定住ビザは取得できる?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
日本で生まれ育ち、日本社会に深く適応している方が定住ビザを取得できる可能性は十分にあります。過去に在留資格の更新を失念していた期間があっても、直ちに諦める必要はありません。まずは地方出入国在留管理局への正直な出頭・申告が重要な出発点になります。
どのようなご相談ですか?
祖父母に育てられ日本で生まれ育った孫の在留資格更新について、祖父母のご相談者様からのご質問です。
- 相談種別:在留資格(定住)
- 状況:日本で生まれ育ち日本語も堪能な孫(15歳)を持つご相談者様(祖父母)。孫の両親は幼い頃に本国へ帰国し、以降祖父母が孫を育ててきた。祖父母はペルー国籍で定住ビザを保持。孫の在留資格について、ビザの更新を失念してしまった可能性がある。
- 質問:孫の定住ビザ取得は可能か。可能であれば、どのような対応を取るべきか。
日本で生まれ育った方の定住ビザ取得は可能ですか?
可能性は十分にあります。過去に更新を失念していた期間があっても直ちに諦める必要はありません。
定住ビザは、法務大臣が個々の外国人について特別な理由を考慮し、日本での定住を認める在留資格です。特に、日本での出生、長期間の在留、日本での教育歴、そして日本社会への適応状況は、この「特別な理由」として強く考慮される要素となります。
- 日本での出生および継続的な在留期間:幼少期から日本で教育を受け、長期間継続して日本に在留している事実は、日本社会への高い適応性を示す重要な要素。
- 日本での教育歴:日本の学校に通っていることは、日本語能力の高さと教育システムへの適応を証明する。
- 日本での生活基盤と安定性:祖父母の収入や資産が審査される。今後も家族全員が安定した生活を送ることができ、国や自治体に頼らずに生活できるかどうかが審査される。納税義務や社会保険の納付状況も厳しく確認される。
- 日本社会への適応状況:日本語能力(読み書き、会話能力)、日本の文化や習慣、社会規範の理解、素行の善良性などが評価される。
- 祖父母との関係性:孫を育ててきた祖父母が定住ビザ保有者であることは、日本での生活基盤を支える重要な要素として考慮される。
過去に更新を失念していた場合、どう対応すればよいですか?
オーバーステイの有無や経緯によって対応が異なり、まずは地方出入国在留管理局への出頭・申告が重要です。
もし有効な在留資格を持たずに日本に滞在していた期間がある場合、入管法違反となります。この場合でも直ちに定住ビザが取得できないわけではありませんが、非常にハードルが高くなります。
- 地方出入国在留管理局への出頭・申告:まずは正直に地方出入国在留管理局へ出頭し、現在の状況を申告する必要がある。自ら過ちを認め、問題解決に協力する姿勢を示すことが重要。
- 在留特別許可(特例措置):日本社会への適応性が高いなど、人道上や日本社会への貢献に鑑みて特別な事情がある場合には、退去強制手続の中で「在留特別許可」が与えられ、定住ビザへの変更が認められる可能性がごく稀にある。法務大臣の広範な裁量によるもので、非常に厳しく判断される。
- 過去の違反の期間や内容:違反の期間が短い、悪質性が低い、やむを得ない事情があったなどの場合は考慮される余地もあるが、重い違反であるほど許可は困難になる。
申請にはどのような書類が必要ですか?
出生証明書、教育歴を示す書類、生計維持能力を示す書類、親族関係を証明する書類、詳細な理由書などが求められます。
- 在留資格変更許可申請書(または在留資格取得許可申請書)、パスポート・在留カード(有効なものがあれば)
- 出生証明書(日本で生まれたことを証明するもの)
- 日本での教育歴を証明する書類(卒業証明書、成績証明書、在学証明書など)、日本語能力を客観的に証明できるもの
- 日本での生活状況を証明する書類(住民票、納税証明書、課税証明書など)
- 生計維持能力を証明する書類(祖父母の在職証明書、年金受給証明書、預貯金残高証明書、家計収支表など)
- 親族関係を証明する書類(本国での戸籍謄本や公証書など)と日本語訳、両親が海外に帰国した経緯を説明する書類
- 詳細な理由書(上申書):定住ビザを希望する理由、過去に更新を失念した期間がある場合はその経緯と反省、今後の法令遵守の誓約などを記載する。
- 身元保証書(原則として日本人または永住者。通常は祖父母が該当する)
よくあるご質問
在留資格の更新を失念していた場合、その事実は隠した方がよいですか?
隠さず、まずは正直に地方出入国在留管理局へ出頭し状況を申告することが重要とされています。自ら過ちを認め協力する姿勢を示すことが求められます。
オーバーステイがあっても定住ビザは取得できますか?
直ちに取得できないわけではありませんが、非常にハードルが高くなります。人道上の事情がある場合、在留特別許可を通じて認められる可能性がごく稀にあります。
祖父母が育ててきたことは審査で考慮されますか?
考慮されます。孫を育ててきた祖父母が定住ビザ保有者であることは、日本での生活基盤を支える重要な要素とされています。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。