婚姻3年未満・子なしでもDVで定住者になれる?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
婚姻期間が短く未成年の子どももいないケースでの「定住者」への変更申請は、極めてハードルが高いのが実情です。ただしDV等の特別な事情があれば可能性はゼロではありません。安定した仕事があるなら「技術・人文知識・国際業務」への変更がより現実的な選択肢とされています。
どのようなご相談ですか?
日本人夫との婚姻期間が2年に満たず、酒癖によるDVに準じる理由で離婚を検討している方からのご相談です。
- 相談種別:日本人の配偶者等ビザからの変更(在留資格変更許可申請)
- 状況:2023年12月に日本人夫と婚姻(婚姻期間1年10か月、同居中)のご相談者様。夫の酒癖が悪く身の危険を感じているため離婚を希望。子どもなし。安定した仕事があり、生活基盤、納税、日本語能力に問題はない。
- 質問:婚姻期間が3年未満で子どももいないため「定住者」への変更は難しいと認識しているが、離婚理由がDVに準じる場合、許可が出る可能性はわずかでもあるか。
定住者への変更が原則として困難なのはなぜですか?
婚姻・在留の継続性や、未成年の子どもの養育など人道上の配慮が重視されるためです。
「定住者」の在留資格は、法務大臣が特別な理由を考慮して日本での在留を認めるもので、特に日本人配偶者との離婚後については、以下の要件が重視されます。
- 婚姻・在留の継続性:日本での生活基盤が婚姻によって築かれたものであり、その基盤を維持する継続性が求められる。一般的に3年以上の婚姻・在留期間が一つの目安となる。
- 家族・人道上の配慮:日本人との間に未成年の子どもを養育している場合など、人道的な配慮が必要な状況が最も許可されやすいケースとされる。
婚姻期間が3年未満であり、養育すべき子どもがいないという点は、原則的な定住者許可の要件を満たしていません。
DV等の特別な事情がある場合の可能性は?
わずかですが可能性はあり、客観的な証拠での立証が重要になります。
離婚の原因が配偶者の酒癖によるDVに準じる身の危険であるという点は、人道上の配慮を求める上で重要な要素となります。過去には、婚姻期間が短くても、DVが原因で離婚に至ったと認められ、他に安定した生活基盤がある場合に定住者への変更が許可された事例は存在するとされています。ただし許可を得るためには、身の危険を感じたという事実を客観的な証拠をもって立証しなければなりません。
- 離婚の経緯を説明する詳細な上申書:夫の酒癖による具体的な被害、恐怖を感じた状況を詳細に記述する。
- 客観的な証拠:警察への相談記録や被害届、病院の診断書、配偶者暴力相談支援センターなど公的機関への相談記録、親族・友人・会社の同僚などの信憑性の高い証言書。
より現実的な選択肢はありますか?
安定した仕事があるなら「技術・人文知識・国際業務」への変更申請がより現実的とされています。
定住者への変更にトライしたいという希望は理解できますが、不許可になるリスクが高く、その場合は再び在留資格の再申請や出国準備に追われることになります。安定した仕事と経済力があり、現職の会社での職務内容が「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の要件(専門性・学歴)を満たしていれば、許可の可能性が非常に高いとされています。定住者への変更が不許可となった場合の精神的・時間的負担を考えると、安定した就労資格を確保してから次のステップを考える方が賢明とされています。
今後の手順として、まず現在の仕事が「技人国」の要件を満たしているか会社と確認し速やかに変更準備を進めること、離婚を切り出す前に身の危険を感じた客観的な証拠を可能な限り集めておくこと、そして定住者への変更にトライする場合は専門家(行政書士)と綿密に打ち合わせることが勧められます。
よくあるご質問
婚姻期間が3年未満だと定住者への変更は絶対に無理ですか?
原則としてハードルは非常に高いですが、DV等の特別な事情があり客観的な証拠で立証できれば、可能性はゼロではないとされています。
DVを理由とする場合、どのような証拠が重要ですか?
警察への相談記録や被害届、病院の診断書、配偶者暴力相談支援センターなど公的機関への相談記録、信憑性の高い証言書などが挙げられます。
定住者への変更以外に現実的な選択肢はありますか?
安定した仕事があり、職務内容が要件を満たしていれば、「技術・人文知識・国際業務」への変更申請がより現実的な選択肢とされています。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。