経営管理ビザの審査が6か月以上。資金を動かして平気?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
審査中に出資金を引き出すことは、絶対に避けてください。資金が減ることは事業を始める財務基盤が不安定だと見なされ、提出した事業計画との矛盾にもなります。審査が長引いている場合は、現状と許可が必要な理由を説明する上申書の提出を検討してください。
どのようなご相談ですか?
3回目の申請が6か月以上続くなか、資本金を引き出して運用してよいかというご相談です。
- 相談種別:経営管理ビザ(審査の長期化)
- 状況:ご相談者様は、2年前に初めて経営管理ビザを申請したが不許可。昨年再申請したが、それも不許可。3回目の申請から6か月経ってもまだ結果が出ていない。
- 課題:最初に用意した500万円の資本金が、事務所家賃の支払いで減り続けている。
- ご質問:このままでは事業が始められないので、一度500万円を引き出して、投資などに回してもよいか。
なぜ審査が長期化するのですか?
経営管理ビザの審査は、事業計画の実現可能性と経営の意思・能力を総合的に見るため、特に慎重に行われます。
- 過去の不許可歴 一度でも不許可になると、その記録は残ります。再申請の際には、不許可になった原因が改善されたかどうかが厳しくチェックされます。不許可を繰り返している場合、審査はより慎重になります
- 事業計画の信憑性 事業計画書の内容が審査官から見て現実的ではないと判断された場合、追加の資料を求められたり、審査に時間がかかったりします
- 資金の出所と使途 出資金が単なる「見せ金」ではないか、その出所が明確であるかが重要です。審査中に資金が減り、当初の計画どおりの事業が実行できないと判断されれば、許可は難しくなります
- 本人の経営能力 過去の職務経歴や学歴から、事業を経営する能力があるのかどうかが慎重に審査されます
- 審査の混雑状況 繁忙期など、地方出入国在留管理局の審査が混み合っている場合、通常より時間がかかることがあります
審査中に出資金を引き出してもよいですか?
絶対に避けるべきです。事業の実行能力と事業計画の信憑性を、自ら損なう行為になります。
経営管理ビザの審査は、申請時に提出した事業計画書にもとづき、事業が継続的に安定して行われる見込みがあるかを判断します。その重要な根拠となるのが、用意した資本金です。
- 事業の実行能力がないと判断される 審査中に資金が減ることは、事業を始めるための財務基盤が不安定であると見なされます。とくに事務所家賃など、事業の維持に必要な経費で資本金が減っている場合、事業の継続性自体が疑われます
- 事業計画との矛盾 資金を投資などに回すことは、当初提出した事業計画と矛盾する行為であり、申請内容の信憑性を著しく損ないます
審査が長期化している間も、事業が継続できる状態であることを示す必要があります。
上申書には何を書けばよいですか?
「早くしてほしい」だけでは効果がなく、現状と、いま許可が必要な正当な理由を説明するものです。
審査が長期化している場合、地方出入国在留管理局に「上申書」を提出することで、審査の進捗を促せる可能性があります。上申書は、審査が長引いている現状を説明し、なぜ今許可が必要なのか、そして事業の実行に支障がないことを伝えるためのものです。
- 審査が長期化している現状と、その間に生じている具体的な問題(事務所家賃の継続的な支払いなど)
- なぜ、今すぐに許可が必要なのかという正当な理由
- 資金や事業計画に変更がないこと、または変更があった場合はその理由と正当性
- 事業を始める意欲が非常に高いこと
- 過去の不許可理由をどのように改善したか、具体的な取り組み
いまの資本金の要件はいくらですか?
上陸許可基準省令の改正により、令和7年10月16日から3,000万円以上となっています。
このご相談のなかの500万円は、ご相談者様が実際に用意された金額です。現在の在留資格「経営・管理」の許可基準では、資本金・出資の総額は3,000万円以上とされています(令和7年10月16日施行)。これから申請を検討される方は、現行の基準でご準備ください。
審査が長引くのは、あなただけに起こる特別なことではありません。審査中は、安易な自己判断で資金を動かすことはせず、審査官が「この事業は、この経営者なら成功するだろう」と納得できるような、揺るぎない事業の継続性と安定性を示すことが最も重要です。
よくあるご質問
審査中に資本金を引き出してもよいですか。
避けてください。財務基盤が不安定と見なされ、提出した事業計画との矛盾にもなります。
審査が長引くのはどんなときですか。
過去の不許可歴、事業計画の信憑性、資金の出所と使途、本人の経営能力、審査の混雑が主な理由です。
上申書を出せば審査は早くなりますか。
「早くしてほしい」だけでは効果がありません。現状といま許可が必要な正当な理由を具体的に書きます。
いま必要な資本金はいくらですか。
令和7年10月16日施行の改正により、資本金・出資の総額は3,000万円以上が要件となっています。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。