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更新こうしん審査しんさ中に常勤職員が退職したら報告すべきですか?

一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え

審査しんさ中に常勤職員が退職した事実は、原則として速やかに地方出入国在留ざいりゅう管理局へ報告(修正・補足資料の提出ていしゅつ)しなければなりません。報告をせず職権調査や追加資料の提出ていしゅつ要請によって発覚した場合ばあい、虚偽の申請しんせいとみなされ、不許可ふきょかになるリスクが極めて高くなります。報告は、次の手を示す資料とセットで行うのが実務上の鉄則です。

どのようなご相談そうだんですか?

更新こうしん申請しんせいの直前に採用さいようした唯一の常勤職員が、審査しんさ中に退職してしまったというご相談そうだんです。

なぜ報告しなければならないのですか?

審査しんさ許可きょかが出るその瞬間の事実を基準に行われ、退職の事実は届出データから高確率で把握されるためです。

在留ざいりゅう審査しんさは、許可きょかが出されるその瞬間の事実を基準に行われます。

申請しんせい内容ないよう変更へんこう

5月18日の申請しんせい時点では「常勤職員1名在籍」という事実があり、それに基づいて書類しょるいを出したため、その時点での申請しんせい書自体に不備はありません。しかし審査しんさの途中でその前提条件じょうけんが失われた以上、現在の状況と提出ていしゅつ済みの書類しょるいにズレが生じています。

入管法上の届出義務

法的な義務としても、会社かいしゃは「中長期在留ざいりゅう者の受入れに関する届出(契約けいやく終了)」を退職から14日以内に提出ていしゅつする必要ひつようがあります。審査しんさ官はこのシステム上のデータをいつでも閲覧できるため、会社かいしゃが報告を控えていても、退職の事実は高い確率で把握されます。

自己申告をせずに放置し、「現在の社会保険しゃかいほけんの加入状況(名簿)を出してください」と追加資料の要請が来てから「実は辞めました」と説明せつめいするのは、審査しんさ官の心証を著しく悪化させます。そのため、自主的な報告と次の対策の提示をセットで行うのが実務上の鉄則です。

今回の退職は更新こうしん審査しんさにどう影響しますか?

一発で不許可ふきょかになるわけではありませんが、事業計画じぎょうけいかく書の信頼性が下がる点が最大の痛手です。

一発で不許可ふきょかになるわけではありません

改正法の運用において、既存の経営者に対しては、いきなり改正後の基準を完璧に満たしていなければ即不許可ふきょかとするのではなく、今後の事業計画じぎょうけいかくの合理性や実現可能かのうを重視して猶予を持たせる措置(1年の在留期間ざいりゅうきかんでの経過観察など)が取られています。

事業計画じぎょうけいかく書の信頼性の低下

一番の痛手は、提出ていしゅつした「これから人を雇って規模を拡大していく」という事業計画じぎょうけいかくの足元が、審査しんさ中に崩れてしまった点です。「この会社かいしゃ雇用こよう・管理体制は本当に大丈夫か」「計画の実現性に疑問がある」と、慎重に審査しんさされる要因になります。

既に経営・管理で在留ざいりゅうしている場合ばあいの経過措置はどうなりますか?

施行日から3年を経過する日までの更新こうしん申請しんせいには、経過措置が設けられています。

既に「経営・管理」で在留ざいりゅう中の方が施行日から3年を経過する日(令和10年10月16日)までの間に在留期間ざいりゅうきかん更新こうしん許可きょか申請しんせいを行う場合ばあいについては、改正後の許可きょか基準に適合しない場合ばあいであっても、経営状況や改正後の許可きょか基準に適合する見込み等を踏まえ、許否判断はんだんが行われます。

なお、審査しんさにおいては、経営に関する専門せんもん家の評価を受けた文書の提出ていしゅつを求められることがあります。

施行日から3年を経過した後になされた在留期間ざいりゅうきかん更新こうしん許可きょか申請しんせいについては、改正後の許可きょか基準に適合する必要ひつようがあります。

今すぐ取るべき対策は何ですか?

報告書面と同時に、次の常勤職員の採用さいよう・増資・事務所移転のいずれかを進行している証拠を提示することです。

ただ「辞めました」と報告するだけでは、マイナスの印象しか与えかねません。報告の書面(上申書)を出すと同時に、次のいずれかの対策を進行している証拠を提示してください。

対策A:速やかに次の常勤職員を募集・採用さいようする(最推奨)

ハローワークや求人サイト、紹介業者などを通じて、すぐに次の従業員の募集を開始します。

「前任者は不慮のトラブルで退職したが、事業計画じぎょうけいかくどおり常勤職員を配置するため、現在ただちに次の採用さいよう活動を行っており、経営体制に穴をあけない意志がある」ということを、客観的なデータで示します。

対策B:資本金しほんきん3,000万円への増資を前倒しで検討する

手元資金や本国からの送金に余裕があるならば、資本金しほんきん3,000万円への増資の手続てつづきを開始することも有力な選択肢です。「経営基盤をより強固にするために増資の手続てつづきに入った(または完了した)」という登記とうき簿謄本や議事録を提出ていしゅつします。

なお、改正後の許可きょか基準では、資本金しほんきん・出資の総額3,000万円以上と、常勤職員1人以上の雇用こようは、どちらかを選べる関係ではなく、いずれも必要ひつようです。増資を行っても、常勤職員の確保が不要になるわけではありませんので、対策Aとあわせて進めてください。

対策C:自宅兼事務所から独立した事務所への移転を計画する

自宅兼事務所のままでは常勤職員を安定して雇うスペースがないと指摘される可能かのう性があります。次の物件(テナント契約けいやく)を探している状況をあわせて報告するのも、ビジネスの本気度を示す材料になります。

事情説明せつめい書(上申書)には何を書きますか?

退職の事実、原因の簡潔な説明せつめい、そして今後の計画の3点を、誇張なく淡々と記載します。

  1. 退職の事実の報告:5月1日付で雇用こようした職員が、自己都合(または双方の合意)により◯月◯日をもって退職したこと
  2. 原因の簡潔な説明せつめい業務ぎょうむ上のミスマッチ・トラブルによるものであり、会社かいしゃ側としては雇用こよう維持に努めたがやむを得ない結果となったこと
  3. 今後の計画(もっとも重要):事業計画じぎょうけいかく書に記載した目標は変わっておらず、現在どのような方法で次の常勤職員の補充(または増資手続てつづき)を進めているか

従業員とのトラブルや急な退職は、日本人経営者であっても避けて通れない現実の課題です。大切なのは、想定外のトラブルが起きたときに、経営者としていかに迅速に、かつ正直に報告し、次の手を打てるかという点です。

今回の退職によって次回の在留期間ざいりゅうきかんが3年ではなく1年にとどまる可能かのう性は高くなりますが、適正に処理を行えば、在留資格ざいりゅうしかくそのものが不許可ふきょかになる事態は防げます。まずは雇用こよう契約けいやく終了の事務手続てつづき(離職票の発行、中長期在留ざいりゅう者の受入れに関する届出)を正確に行い、並行して次の採用さいようや増資のアクションを始めてください。

よくあるご質問しつもん

退職したことを黙っていたらどうなりますか。

職権調査や追加資料の提出ていしゅつ要請によって発覚した場合ばあい、虚偽の申請しんせいを行ったとみなされ、不許可ふきょかになるリスクが極めて高くなります。会社かいしゃには契約けいやく終了の届出義務もあるため、退職の事実は高い確率で把握されます。

退職の届出はいつまでに出す必要ひつようがありますか。

会社かいしゃは「中長期在留ざいりゅう者の受入れに関する届出(契約けいやく終了)」を、退職から14日以内に提出ていしゅつする必要ひつようがあります。

常勤職員がゼロになると、必ず不許可ふきょかになりますか。

必ず不許可ふきょかになるわけではありません。既存の経営者については、令和10年10月16日までの間の更新こうしん申請しんせいには経過措置が設けられており、経営状況や改正後の基準に適合する見込み等を踏まえて許否が判断はんだんされます。

報告のとき、どのような資料を添えればよいですか。

上申書に加えて、次の採用さいよう活動を示す求人広告の写しや内定ないてい通知書、増資を進めている場合ばあい登記とうき簿謄本や議事録、事務所移転を検討している場合ばあいは物件の資料などを添えます。

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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。