帰国時には「在留資格の適切な処理」と「設立した法人の清算手続き」という二つの手続きが必要です。事業を停止した日から14日以内に出入国在留管理庁へ届出を行い、帰国時に在留カードを返納します。法人は解散登記から清算結了まで最低でも2か月以上かかります。
事業の継続が難しくなり、本国への帰国を決断された外国人経営者の方に必要な手続きをまとめました。
事業の断念は決して失敗ではなく、次のキャリアへ進むための準備期間です。ただし、外国人経営者が日本から帰国する際には、荷物をまとめて飛行機に乗るだけではなく、「経営管理ビザの適切な処理」と「設立した法人の清算手続き」という、非常に重要な二つの手続きが残ります。これらを怠ると、ビザが取り消されたり、将来日本に再入国する際に不利になったりするリスクがあります。
廃業した日から14日以内に、出入国在留管理庁へ「活動機関に関する届出」を行う義務があります。
日本で事業を廃止し、在留資格に基づく活動を行わなくなった場合、在留資格は自動的に失効するわけではありませんが、適切な対応が必要です。
経営管理ビザは、日本で会社を経営・管理するための在留資格です。事業を停止(廃業)した日から14日以内に、出入国在留管理庁へ「活動機関に関する届出」を行う義務があります。この届出を怠ると、将来的な再申請時に不利になる可能性があるため、必ず行いましょう。
日本から完全に帰国し、在留資格を放棄する場合、空港の出国審査時に在留カードを返納します。この返納手続きをもって、在留資格は正式に終了となります。
在留カードを返納する前に、在留期間更新許可申請などで使用した「写し」を手元に残しておくことをお勧めします。
帰国前に事業を完全に清算できず、やむを得ず帰国を延期する必要がある場合は、「特定活動」への在留資格変更を検討することも可能です。会社清算など帰国準備のための猶予期間を得るための手続きです。
解散登記と清算手続きに加え、税務署等への廃業届と社会保険・労働保険の手続きが必要です。
ビザの手続き以上に複雑で時間と手間がかかるのが、設立した法人の清算手続きです。会社は法的な人格を持つため、事業を辞めたからといって放置することはできません。
会社を正式に消滅させるには、「解散」の決定後、法務局で解散登記を行い、その後、財産の整理を行う「清算手続き」が必要です。
解散・清算を決めたら、税務署、都道府県税事務所、市町村役場へ「異動届出書」(廃業届)を提出します。提出を怠ると、事業実態がないにもかかわらず、法人住民税の均等割(年間数万円)が毎年課税され続けます。帰国後にこの支払いが滞ると大きなトラブルにつながります。
役員や従業員が加入していた社会保険(健康保険、厚生年金)や労働保険(雇用保険、労災保険)についても、資格喪失や事業所廃止の届出が必要です。
法人清算手続きは、解散登記から完了(清算結了登記)まで、最低でも2か月以上かかります。税務や社会保険の手続きも複雑なため、すべてを自力で行おうとすると帰国スケジュールに支障をきたします。専門家(行政書士・司法書士・税理士)に一括で委任されることを強くお勧めします。
納税管理人を選任して税務署に届け出るとともに、会社に残った債務を清算手続きの中で処理します。
帰国後も、会社の清算手続きに伴う税金の申告や納税が発生する可能性があります。また、個人の確定申告が必要な場合もあります。この際、ご本人の代わりに納税に関する手続きを行う「納税管理人」を選任し、税務署に届け出る必要があります。納税管理人は、日本在住の個人や法人が務めることができます。
銀行からの借入金、未払い金、オフィスの賃貸契約の違約金など、会社に残った債務を必ず確認し、清算手続きの中で処理します。会社の債務が解決しないまま放置すると、清算が完了しません。
将来の再入国が難しくなるほか、日本国内の税金や債務のトラブルに巻き込まれるリスクが残ります。
経営管理ビザの処理と法人清算は、単なる事務手続きではなく、日本でのキャリアの締めくくりであり、次のステップへ進むための大切なプロセスです。
手続きを曖昧にしたまま帰国してしまうと、将来的に日本への再入国が難しくなるだけでなく、日本国内での税金や債務に関するトラブルに巻き込まれるリスクが残ります。法人の税務・財務処理を怠ると、経営者個人が責任を問われたり、将来の再入国時の審査に悪影響が出たりする可能性があります。
事業を停止(廃業)した日から14日以内に、出入国在留管理庁へ「活動機関に関する届出」を行う義務があります。怠ると将来的な再申請時に不利になる可能性があります。
「特定活動」への在留資格変更を検討することが可能です。会社清算など帰国準備のための猶予期間を得るための手続きです。
事業実態がないにもかかわらず、法人住民税の均等割(年間数万円)が毎年課税され続けます。帰国後にこの支払いが滞ると大きなトラブルにつながります。
解散登記から清算結了登記まで、最低でも2か月以上かかります。税務や社会保険の手続きも並行して必要になるため、帰国スケジュールから逆算して早めに着手してください。
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無料で相談する※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。