医療費や保険料の未納は家族滞在の更新に響きますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
影響します。家族滞在の審査では、扶養者だけでなく世帯全体が公的医療保険・年金に適切に加入し、保険料を滞納なく納めているかが確認される傾向が強まっています。あわせて扶養者の収入の安定性と、扶養を受けている実態があるかも見られます。
どのようなご相談ですか?
家族滞在で暮らすご家族から、更新・申請で何が見られるようになっているのかというご相談です。
- 相談種別:在留資格(ビザ)
- 申請種別:家族滞在の在留期間更新許可申請/在留資格認定証明書交付申請
- 状況:「家族滞在」で日本に暮らすご家族、またはこれからご家族を呼び寄せようと考えている方。
- ご質問:近年の家族滞在の審査では、どのような点が厳しく見られているのでしょうか。
医療費や社会保険料の未納は、審査でどう見られますか?
世帯全体の納付状況が確認されており、未納があると更新の審査で不利に扱われます。
近年、外国人の中長期在留者に対して、日本の公的医療制度・社会保障制度を公正に利用しているかを確認する動きが強まっています。この流れは、家族滞在の審査にも影響しています。
- 医療費の未払い:医療機関での治療費などを未払いにした履歴がある場合、在留審査で不利に扱われる要因となります
- 社会保険料(年金・健康保険):家族滞在の場合、扶養者だけでなく扶養者を含む世帯全体が、国民健康保険や国民年金に適切に加入し、保険料を滞納なく支払っているかが確認されます
対策:家族全員の公的義務の履行を確認する
扶養者が勤務先の社会保険(厚生年金・健康保険)に加入している場合は、扶養家族も問題なく加入できているかを確認しましょう。国民健康保険・国民年金に加入している場合は、必ず期限内に納付し、滞納の履歴を作らないことが更新に向けた最重要の課題です。
扶養者の収入は、どこまで見られますか?
金額だけでなく、収入と支出のバランスや、キャリアの継続性・安定性まで見られます。
家族滞在は、扶養者が家族を日本で経済的に支える能力があることが大前提です。近年、この扶養能力に関する審査が、実態に即して行われるようになっています。
- 収入の安定性:扶養者の収入が、扶養する家族全員を養うのに十分な水準であるかが見られます。扶養する人数が増えるほど、求められる収入の水準も上がります。扶養する家族1人あたり240万円以上という数字が挙げられることもありますが、これは実務上の目安とされているもので、明確な基準として公表されているものではありません
- 扶養者のキャリアの安定性:扶養者が頻繁に転職している、創業間もない会社で働いている、フリーランスであるなど、キャリアに不安定な要素がある場合は、審査が長期化したり、追加の収入証明書類(雇用契約書、預金残高証明など)を求められたりする可能性が高まります
対策:収入と支出のバランスを示す
預金残高証明書などを提出し、収入に見合った安定した家計の状況であることを示しましょう。扶養者が転職したばかりの場合などは、新しい雇用契約書や会社の安定性を示す資料(決算書など)を添え、今後も安定して収入が得られる見込みであることを具体的に説明する理由書を付けることが有効です。
「扶養されている実態」はどう確認されますか?
被扶養者の収入が扶養者に近いと逆扶養を疑われ、海外からの呼び寄せでは送金の記録も見られます。
- 逆扶養の疑い:家族滞在で在留する被扶養者(配偶者など)の収入が、扶養者の収入を上回る、あるいは近い水準である場合、実態として扶養されていると言えるのかという疑問を持たれ、家族滞在の対象外と判断されるリスクがあります
- 送金の実態:海外から家族を呼び寄せる場合、扶養者が日本から家族へ生活費を定期的に送金していた記録など、過去の扶養実績が求められることがあります
対策:就労制限を守る
家族滞在の在留資格をお持ちの方は、資格外活動許可を得ていても、包括許可の場合は原則として週28時間以内という就労制限を守ることが前提です。この範囲を超えた就労は、更新の審査で不利に扱われる大きな要因となります。
家族滞在を安定させるには、何を心がければよいですか?
世帯全員の公的義務の履行、扶養者のキャリアの説明、就労時間の遵守の3点です。
近年の家族滞在の審査は、扶養者の経済力だけでなく、世帯全員の公的義務の履行と、日本での生活への姿勢を総合的に判断する傾向が強まっています。
- 家族全員の保険・年金の納付状況を確認する
加入漏れや滞納がないか、更新の前に必ず確認してください。
- 扶養者のキャリアチェンジは慎重に計画する
転職や独立をする場合は、収入の継続性を説明できる資料を準備したうえで進めましょう。
- 被扶養者は就労時間を守る
資格外活動許可の条件である週28時間以内を守り、勤務時間を記録しておきましょう。
よくあるご質問
社会保険料を滞納していると、家族滞在の更新に影響しますか。
影響します。扶養者だけでなく世帯全体が公的医療保険・年金に適切に加入し、保険料を滞納なく納めているかが確認されます。
医療費を未払いにしていると、審査で不利になりますか。
なります。医療機関での治療費などを未払いにした履歴がある場合、在留審査で不利に扱われる要因となります。
扶養者の年収はいくら必要ですか。
明確な基準は公表されていません。扶養する家族1人あたり240万円以上という数字が挙げられることもありますが、実務上の目安とされているものです。
配偶者の収入が扶養者より多いと問題になりますか。
実態として扶養されていると言えるのかという疑問を持たれ、家族滞在の対象外と判断されるリスクがあります。就労は週28時間以内の範囲にとどめてください。
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