シングルマザーでも子どもを家族滞在で呼べますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
シングルマザーだからという理由で不許可になることはありません。特定技能2号であれば、お子様を「家族滞在」で呼び寄せることができます。ただし片親が単独で呼び寄せる場合、両親がそろっている場合よりも慎重に審査されます。親権・養育体制・生計維持能力の3点を書類で示すことが要点です。
どのようなご相談ですか?
特定技能2号に変更されたシングルマザーの方が、母国にいるお子様を呼び寄せたいというご相談です。
- 相談種別:家族滞在(子どもの呼び寄せ)
- 申請種別:在留資格認定証明書交付申請
- 状況:ベトナム国籍・女性。以前は特定技能1号で就労していたが、このたび「特定技能2号」へ変更できた。1号のときは家族を呼べなかったため、ベトナムにいる4歳の実子を日本に呼び寄せたい。ご相談者様はシングルマザー
- ご質問:片親での子どもの呼び寄せは、両親がそろっているケースに比べて許可されにくい傾向があるのか。効果的な立証資料は何か
片親だと呼び寄せは不許可になりますか?
シングルマザーであることを理由に不許可になることはありませんが、審査は慎重に行われます。
結論から申し上げますと、シングルマザーだから不許可になる、ということはありません。特定技能2号は、配偶者やお子様を「家族滞在」で帯同することが認められる在留資格です。
ただし実務上の傾向として、片親がお子様を単独で呼び寄せるケースは、両親がそろっている場合よりも慎重に審査されます。これは、お子様の福祉(安全)が確保されているかを確認する趣旨によるものです。何を確認されるのかを理解し、それを一つずつ書類で示していくことが大切です。
海外にいるお子様を呼び寄せる場合は、まず日本で在留資格認定証明書の交付申請を行い、交付を受けたあとに現地の大使館・領事館で査証(ビザ)を申請するという流れになります。
審査ではどのような点が確認されますか?
法的な親権、日本での養育体制、生計維持能力の3点です。
- 法的な監護権(親権)の有無
本当にお母様が一人でお子様を日本へ連れて行く権利があるのか、もう一人の親から連れ去りと主張されるおそれはないか、という点です。
- 日本での養育体制
特定技能2号としてフルタイムで働きながら、4歳のお子様を一人でどのように育てるのか。孤立した育児や育児放棄にならないか、という点です。
- 生計維持能力
お母様一人の収入で、ご自身とお子様の二人が日本で十分に暮らしていけるか、という点です。
これらを書類で一つずつ「問題ありません」と証明していく必要があります。
親権を証明する書類は何を出しますか?
出生証明書に加え、離婚判決書や独身証明書、可能であれば父親からの同意書を用意します。
お子様が実子であること、そしてご相談者様が法的な養育権をお持ちであることを証明します。
- 出生証明書:必須です。お母様としてご相談者様のお名前が記載されているもの
- 離婚している場合:本国の裁判所が発行した離婚判決書または離婚決定書の写し。そこに「子どもの親権・養育権は母親にある」と明記されている必要があります
- 未婚(認知なし)の場合:父親の欄が空欄であること、または父親からの親権の主張がないことを示す独身証明書
- 父親からの同意書:元ご主人(父親)がご存命で連絡が取れる状態であれば、「子どもが日本へ渡航し、母親の扶養下で暮らすことに同意する」という内容の書面を作成し、現地の公証役場等で公証を受けたものを提出します
父親からの同意書は、提出できると信頼度が大きく高まる書類です。作成には現地でのコツが必要になり、日本語への翻訳も必要ですので、期限に余裕を持って準備しましょう。
日本での養育体制はどう示しますか?
保育園の受入見込みと、勤務先のサポート体制を書面で示します。
4歳のお子様は一人で留守番をすることができません。ご相談者様が仕事に行っている間、お子様が安全に過ごせる環境を確保していることを示します。
保育園の受入見込み・相談記録
お住まいの市区町村の保育課などに行き、「子どもを呼び寄せる予定なので保育園に応募したい」とご相談ください。役所でもらえる「保育利用のしおり」や、相談した際の記録、空き状況の資料などを添付します。
勤務先(受入企業)からのサポート証明書
勤務先に協力してもらい、「子育てをしながら働けるよう残業に配慮する」「シフト調整を行う」「急な発熱時の有給取得を認める」といった会社側のサポート体制を記した書面(雇用主の意見書・証明書)を発行してもらいましょう。
経済力はどのように証明しますか?
課税・納税証明書、給与明細と雇用契約書、賃貸借契約書で、二人分の生活を支えられることを示します。
- 課税証明書・納税証明書(直近分):税金や社会保険料を滞納なく納めていることは大前提です
- 給与明細および雇用契約書:2号になって給与が上がっている場合は、その新しい条件が書かれた契約書を提出します。実務上は月給20万〜25万円以上が安定の目安とされています
- 賃貸借契約書:お子様と二人で暮らすのに十分な広さがあるかを示します。ワンルームではなく1DKや2Kといった間取りが実務上の目安とされています。引っ越しの予定がある場合はその計画を示します
申請理由書には何を書きますか?
特定技能2号取得から呼び寄せ準備までの経緯と、具体的な1日の養育計画を論理的に記載します。
書類をそろえるだけでなく、ご相談者様ご自身が書く理由書(養育計画書)が審査の結果を左右します。感情に訴えるのではなく、以下のような流れで論理的に記載します。
- 特定技能2号を取得し、日本での長期的な在留と安定した収入が確保できたこと
- 母国にいる4歳のお子様を、これまでは1号の制限で呼べなかったが、ようやく一緒に暮らす準備が整ったこと
- 朝、保育園に送ってから出社し、夕方お迎えに行くという具体的な1日のタイムスケジュール(養育計画)
- 万が一、残業や病気になったときに、会社の同僚や近隣のサポート(ファミリーサポート等)をどう利用するか
「年収がいくらで、そのうえでこれだけの準備をしているので一人でも大丈夫です」と示せる書類をそろえれば、良い結果を期待できます。まずは勤務先や役所の保育課へのご相談から始めましょう。なお、特定技能2号の家族帯同(家族滞在)の実務上の運用は、受入企業の規模や地方出入国在留管理局によって判断が異なる場合があります。
よくあるご質問
シングルマザーというだけで子どもの呼び寄せが不許可になりますか。
なりません。特定技能2号であれば、お子様を「家族滞在」で呼び寄せることができます。ただし片親が単独で呼び寄せる場合は、両親がそろっている場合よりも慎重に審査される傾向があります。
片親での呼び寄せで、特に確認されるのはどのような点ですか。
法的な監護権(親権)の有無、日本での養育体制、生計維持能力の3点です。これらを一つずつ書類で証明していく必要があります。
父親からの同意書は必ず必要ですか。
元ご主人がご存命で連絡が取れる状態であれば、現地の公証役場等で公証を受けた同意書を提出すると信頼度が大きく高まります。離婚している場合は、親権が母親にあると明記された離婚判決書や離婚決定書の写しも用意します。
働きながら4歳の子どもを育てられることは、どう示しますか。
市区町村の保育課に相談した記録や保育利用のしおりなど保育園の受入見込みを示す資料と、勤務先が発行する残業配慮やシフト調整などのサポート体制を記した書面を提出します。
家族滞在のご相談は無料です
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。