収入が少なくても資産があれば配偶者ビザを更新できますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
日本語能力や職歴、年齢が直接の不許可事由になることはありません。審査で見られるのは今後日本で安定して生計を立てられるかという点です。収入が少なくても、預貯金や不動産、世帯としての生計維持能力を客観的な書類で示せば、更新が認められる可能性があります。
どのようなご相談ですか?
日本人の実子として在留し、収入が少ないことを不安に感じている方からのご相談です。
- 相談種別:在留資格の更新可能性
- 申請種別:「日本人の配偶者等」の在留期間更新許可申請
- 状況:中国籍のご相談者様(50歳)。日本人の父と中国人の母の間に生まれた日本人の実子として、3年前に「日本人の配偶者等」(期間3年)で来日。日本語が不十分で就職が叶わず、最初の2年間は自宅のDIYリフォームに専念。生活費は20年来のパートナーである内縁の妻(日本人)が負担。昨年からアルバイトを始め、昨年の年収は約30万円、今年は100万円ほどの見込み。全世界で約1,000万円の預金があり、自宅は内縁の妻と半分ずつ出し合って購入した共有名義(持分は約500万円)。年金などの未納はなし。
- ご質問:年齢、まだ低い日本語能力、職歴などは審査の判断基準になりますか。収入が少ないことが不安です。将来的には永住も考えています。
年齢・日本語能力・職歴は審査に影響しますか?
いずれも直接の不許可事由にはなりません。
日本語能力
「日本人の配偶者等」は身分に基づく在留資格です。「技術・人文知識・国際業務」のような就労の在留資格とは異なり、高い日本語能力や特定の学位は求められません。勉強中であることは、むしろ日本への定着意欲として肯定的に受け止められます。
年齢とキャリア
50歳という年齢や、これまでの職歴が日本で活かせていないこと自体も不許可の理由にはなりません。ただし、来日時の「就職予定」という予定が実現しなかった経緯については、なぜ就職できなかったのか、その間何をしていたのかを理由書で誠実に説明する必要があります。
収入の少なさを資産で補えますか?
預貯金や不動産、世帯としての生計維持能力を示すことで補える場合があります。
更新審査で最も重視されるのは「生計の安定性」です。年収30万円あるいは100万円という水準は、独立した生計としては十分ではないと見られることが実務上の目安とされています。ただし、ご相談者様には次の強みがあります。
- 預貯金(約1,000万円):年収が低くても、十分な手元資金があれば当面の生活に困らないと判断されます
- 不動産の共有持分(約500万円相当):住む場所が確保されており、かつ資産を有していることはプラス材料です
- 内縁の妻による扶養:20年という長い関係があり、安定した収入がある場合は、世帯全体としての生計維持能力が認められます
理由書には何を書けばよいですか?
当初計画との違い、現在の活動、資産の証明、公的義務の履行の4点です。
- 当初計画との乖離
来日直後に就職できなかった理由と、その期間を無為に過ごしたのではなく、住居の整備(リフォーム)という生活基盤の構築に充てていたことを説明します。
- 現在の活動
アルバイトを始め、収入が徐々に増えている(30万円→100万円)ことを示します。
- 資産の証明
中国および日本の通帳の写し、不動産の登記事項証明書を添付し、経済的に自立していることを客観的に示します。
- 公的義務の履行
年金や税金の未納がないことは、日本で暮らすうえでの誠実さ(素行善良)を示す重要な証明です。永住許可申請の際にも重視されます。
将来の永住許可申請に向けて何を意識すべきですか?
在留期間を3年で維持することと、年金・健康保険の支払いを続けることです。
在留期間の維持:永住許可の要件には、現に有している在留資格について最長の在留期間をもって在留していることが含まれます。今回の更新で、収入の不安定さを理由に在留期間が1年に短縮されてしまうと、永住への道が遠のきます。資産の背景をしっかり示し、あらためて3年の在留期間を得ることが重要です。
健康保険・年金の継続:永住許可の審査では、公的義務の履行が重視されます。現在の「未納なし」という状態を、今後も継続してください。
「資産はあるが仕事はまだ少ない」という状況は、理由書の書き方によって「生活基盤がすでに整っている申請者」という説明に変えることができます。まずは国内外の資産を証明する書類の整理から始めましょう。
よくあるご質問
日本語ができないと配偶者ビザの更新は不許可になりますか。
なりません。「日本人の配偶者等」は身分に基づく在留資格であり、就労の在留資格と異なり高い日本語能力や特定の学位は求められません。勉強中であることは日本への定着意欲として肯定的に受け止められます。
年収が100万円ほどでも更新できますか。
その水準は独立した生計としては十分でないと見られることが実務上の目安とされていますが、預貯金や不動産、世帯としての生計維持能力を客観的な書類で示すことで補える場合があります。
在留期間が1年になると永住に影響しますか。
影響します。永住許可の要件には、現に有している在留資格について最長の在留期間をもって在留していることが含まれるため、今回の更新であらためて3年の在留期間を得ることが重要になります。
年金や税金の未納がないことは有利になりますか。
有利になります。公的義務を履行していることは日本で暮らすうえでの誠実さを示す証明であり、永住許可申請の審査でも重視されます。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。