離婚調停中でも配偶者ビザの更新申請はできますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
離婚調停中であっても、「日本人の配偶者等」の更新申請を出すこと自体はできます。ただし、調停中で別居しているという事実から夫婦としての実態が失われていると判断される可能性が高く、審査は非常に厳しくなります。お子様の在留資格についても、あわせて検討が必要です。
どのようなご相談ですか?
離婚調停中で別居しており、まもなく在留期間の更新期限を迎える方からのご相談です。
- 相談種別:在留資格(ビザ)
- 申請種別:在留期間更新許可申請
- 状況:フィリピン国籍のご相談者様。日本人の夫とは離婚調停中(3ヶ月)で、すでに別居している。夫と結婚した当初に、フィリピンから連れ子の娘を日本に呼び寄せた。ご相談者様の在留資格は「日本人の配偶者等」、お子様は「家族滞在」。まもなく在留期間の更新期限を迎える。
- ご質問:離婚調停中で別居しているこの状況で、「日本人の配偶者等」の在留期間更新申請を出すこと自体は可能でしょうか。
離婚調停中でも更新申請を出せますか?
申請を出すこと自体は可能ですが、審査は非常に厳しくなります。
離婚調停中であっても、「日本人の配偶者等」の更新申請を出すこと自体はできます。ただし、地方出入国在留管理局はその申請を非常に厳しく審査します。
「日本人の配偶者等」は、夫婦が日本において同居し、互いに協力して安定した婚姻生活を営むことを前提とした在留資格です。離婚調停中であり、かつ別居しているという事実からは、夫婦としての実態が失われていると判断される可能性が高くなります。
審査ではどこがマイナスに見られますか?
婚姻の真実性への疑義と、在留資格の目的との不一致の2点です。
- 婚姻の真実性への疑義
夫婦として別居しているため、夫婦関係がすでに破綻していると判断されます。離婚調停中であるという事実は、夫婦関係が修復困難な状態にあることを示すものと受け止められます。
- 在留資格の目的との不一致
「日本人の配偶者等」は、日本人配偶者との婚姻生活を目的とする在留資格です。夫婦関係が破綻している場合、その在留資格の目的に合致しないと判断されます。
これらの理由から、更新が不許可となる可能性は高いと言わざるを得ません。
申請するとき、何を説明すればよいですか?
調停に至った経緯、夫婦関係の現状、そしてお子様の養育状況を正直に説明します。
- 調停中の経緯:なぜ調停に至ったのか、別居に至った理由を詳細に説明します
- 夫婦関係の状況:夫婦関係がすでに破綻していること、そして更新を求める理由が離婚後に日本で生活を続けるための準備期間であることなど、正直に説明します
- お子様の養育:連れ子のお子様をご相談者様が養育しているという点は非常に重要な要素です。離婚後もご相談者様が親権者として日本で子育てを続けていく意思を、詳細な理由書で説明します
これらの説明を尽くしても、審査が厳しいことに変わりはありません。
お子様の在留資格はどうなりますか?
ご相談者様の在留資格が変わる場合、お子様についてもあらためて検討が必要です。
ご相談者様の在留資格が変わる場合、お子様の在留資格「家族滞在」についても、あらためて変更等の検討が必要になります。親の在留資格が変わったからといって、お子様の在留資格がその時点で自動的に失われるというものではありませんが、そのままでよいというわけでもありませんので、別途ご検討ください。
お子様が未成年で、実の親であるご相談者様が親権者として日本で生活を継続する場合、人道上の配慮から「定住者」への在留資格変更が認められる可能性があります。この場合、日本人配偶者がお子様の身元保証人となり、生活を支える意思を明確に示すことが重要になります。
これからどのような方針で進めるべきですか?
離婚が成立する前に、ご自身とお子様の今後の在留資格を検討することが最も重要です。
離婚調停中の更新申請は、許可される可能性が高いとは言えません。そのため、ご相談者様とお子様の今後の日本での生活をどうするかという視点で方針を立てる必要があります。
- 最も重要なのは、離婚が成立する前に、お子様の今後の在留資格について検討することです
- 離婚が成立した場合、ご相談者様の在留資格が「定住者」に変更となる可能性があり、それに伴いお子様の在留資格も検討されます。この判断にあたっては、これまでの婚姻の期間や、日本人との間のお子様・連れ子のお子様をご相談者様が現に養育しているかどうかといった事情が考慮要素となります
- ご相談者様が日本で働く場合は、就労の在留資格への変更も検討できます
- お子様が日本に定住し教育を受ける必要がある場合は、お子様の在留資格を「定住者」に変更する手続きを進めるべきです
ご自身での対応は難しい場面が多いため、在留手続きの専門家にご相談ください。
よくあるご質問
離婚調停中でも在留期間更新許可申請を出せますか。
出すこと自体はできます。ただし、調停中で別居しているという事実から夫婦としての実態が失われていると判断される可能性が高く、審査は非常に厳しくなります。
なぜ離婚調停中だと審査が厳しくなるのですか。
「日本人の配偶者等」は、夫婦が日本で同居し協力して婚姻生活を営むことを前提とした在留資格だからです。調停中で別居していると、婚姻の真実性が疑われ、在留資格の目的に合致しないと判断されます。
連れ子の在留資格はどうなりますか。
ご相談者様の在留資格が変わる場合、お子様についてもあらためて検討が必要です。お子様が未成年で、実の親が親権者として日本で生活を続ける場合、人道上の配慮から「定住者」への変更が認められる可能性があります。
離婚が成立したら他の在留資格に変更できますか。
「定住者」への変更となる可能性があるほか、日本で働く場合は就労の在留資格への変更も検討できます。「定住者」への変更では、これまでの婚姻の期間やお子様の養育状況などが考慮要素となります。離婚が成立する前に、ご自身とお子様の在留資格をあわせて検討しておくことが重要です。
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