日本人配偶者が海外赴任中でも配偶者ビザは取れますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
日本人配偶者が海外赴任中で日本に生活の本拠がない状態で、外国籍の配偶者が単独で在留資格認定証明書の交付申請を行うことは、原則として非常に困難です。「日本人の配偶者等」は、夫婦が日本で同居し、協力して安定した婚姻生活を営むことを前提とした在留資格だからです。
どのようなご相談ですか?
海外赴任中の日本人の夫と、先に日本へ移りたい外国籍の妻からのご相談です。
- 相談種別:在留資格
- 申請種別:在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者等)
- 状況:日本人のご相談者様(40歳)は、日本の会社からの海外赴任でシンガポールに滞在中。奥様はフィリピン国籍(29歳)で、先日フィリピンで結婚したばかり。赴任はあと2〜3年続く予定だが、奥様は先に日本へ移住して生活に慣れ、日本語を学び、就職活動も始めたいと考えている。
- ご質問:夫が海外赴任中でも、妻が先に日本に入国して「日本人の配偶者等」の在留資格を取得できますか。夫婦が日本で同居していない状況で許可されるのかが不安です。
夫婦が日本で同居していなくても申請できますか?
申請自体はできますが、原則として非常に困難です。
「日本人の配偶者等」の在留資格は、夫婦が日本において同居し、互いに協力して安定した婚姻生活を営むことを前提としています。日本人配偶者が日本に生活の本拠を置いていない場合、この前提が崩れると判断される可能性が高くなります。
配偶者が単独で在留資格認定証明書の交付申請を行い、先に日本へ入国するという形は、一般的な申請とは大きく異なるため、慎重な準備が必要です。
審査ではどこが重視されますか?
日本における生活の本拠、婚姻の信ぴょう性、生計維持能力の3点です。
- 日本における夫婦の生活の本拠
日本人配偶者が日本に住民票があり、税金を納め、社会保険に加入しているなど、実質的に日本で生活しているかどうかが重視されます。海外赴任中の場合、現在は生活の本拠が日本にないと判断される可能性が高くなります。
- 婚姻の信ぴょう性
日本人配偶者が日本にいない状態で外国籍の配偶者のみが先に入国しようとすると、夫婦関係の真実性や、日本で安定した婚姻生活を送る意思について、より慎重に審査される傾向があります。
- 生計維持能力
日本人配偶者が海外で高い収入を得ていたとしても、それが日本での生活費としてどのように充てられるのか、日本で生活する配偶者の具体的な生計維持の計画が問われます。
可能性が残るのはどのような場合ですか?
帰国時期が客観的に確定していて、日本での住居も確保されている場合です。
日本人配偶者の帰国が確実かつ明確な場合
具体的な帰国時期が会社の辞令などで決まっており、それを客観的に証明できる場合です。あわせて、帰国後に夫婦が日本で生活するための住居(賃貸契約済み、購入済みなど)がすでに確保されていることが望まれます。この場合、配偶者が先に来日して行う活動(日本語学習、就職活動の準備など)が、夫婦の日本での生活準備として必要かつ合理的であることを、理由書で具体的に説明します。
短期滞在での入国を検討する場合
まずは短期滞在での入国を検討する方法もあります。ただし短期滞在は観光や親族訪問が目的であり、長期滞在を前提とした就職活動や住居探しには適していません。また、短期滞在から「日本人の配偶者等」への在留資格変更は原則として認められていません。
扶養者が日本に在留している場合の「家族滞在」
日本人配偶者ではなく、扶養者が「技術・人文知識・国際業務」など就労系の在留資格を日本で保持している場合には、「家族滞在」で入国できる可能性があります。ただし「家族滞在」は、扶養者が日本に在留していることが前提です。
最も現実的な進め方は何ですか?
日本人配偶者が帰国し、日本に生活の本拠を置いてから申請することです。
現在の状況で最もリスクが低いのは、海外赴任を終えて日本に帰国し、日本に生活の本拠を置いてから、配偶者の「日本人の配偶者等」の申請を行うことです。夫婦が日本で同居を開始し、生計を一つにしている実績を示すことができるため、許可の可能性が高まります。
それでも先に配偶者を日本へ招くことを希望される場合は、具体的な帰国時期を明確にし、日本での住居を確保したうえで、その状況を詳細な理由書で説明することが欠かせません。このケースは一般的な申請よりも複雑で、審査における裁量の幅が大きいため、在留手続きの専門家にご相談されることをおすすめします。
よくあるご質問
日本人の夫が海外赴任中でも、妻だけ先に日本へ来られますか。
「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書を単独で申請して先に入国することは、原則として非常に困難です。この在留資格は、夫婦が日本で同居し協力して婚姻生活を営むことを前提としているためです。
短期滞在で入国してから配偶者ビザに変更できますか。
短期滞在から「日本人の配偶者等」への在留資格変更は、原則として認められていません。また短期滞在は観光や親族訪問が目的であり、就職活動や住居探しには適していません。
審査ではどのような点が特に見られますか。
日本人配偶者が日本に生活の本拠を置いているか、婚姻の信ぴょう性、そして日本での生計維持能力の3点です。住民票、納税、社会保険への加入などから、実質的に日本で生活しているかが判断されます。
帰国時期が決まっていれば申請できますか。
会社の辞令などで具体的な帰国時期が決まっており客観的に証明できること、帰国後の住居が確保されていることを示したうえで、配偶者が先に来日する必要性を理由書で具体的に説明することになります。
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