犯罪歴で2度不許可。配偶者ビザの再申請はできますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
上陸拒否期間が過ぎても、過去の犯罪歴と1度目の不申告は、その後の審査で考慮され得ます。3度目の申請では、まず2度目の不許可理由を確認したうえで、反省と更生、生計の見通し、婚姻の信ぴょう性を客観的な資料で示すことが要になります。
どのようなご相談ですか?
妻の上陸拒否歴と2度の不許可、夫の休職が重なった状況で、3度目の在留資格認定証明書交付申請をどう進めるかというご相談です。
- 相談種別:ビザ
- 申請種別:在留資格認定証明書交付申請(認定)
- 状況:ご相談者様は日本人男性。妻は中国籍で現在は中国におられます。日本人の配偶者等の認定申請を自己申請で2度行い、いずれも不許可。妻には過去に窃盗罪による5年間の上陸拒否期間があり、その期間は経過しています。1度目は窃盗罪を申告せずに申請し、それが不許可理由だと説明を受けました。2度目の不許可理由はまだ確認できていません。ご相談者様ご自身は精神的な病により休職中で、1年間は給与の8割が支給される見込みです。
- ご質問:3度目の認定申請は、どのような筋道で進めるのがよいでしょうか。夫が休職中であることも影響しますか。
上陸拒否期間が過ぎれば入国できますか?
期間の経過だけで、自動的に日本への入国が許可されるわけではありません。
上陸拒否期間が経過したからといって、自動的に日本への入国が許可されるわけではありません。過去の犯罪歴や上陸拒否の事実そのものが、その後の審査においても考慮され得ます。
とくに「素行が善良であること」が見られる日本人の配偶者等の審査では、過去の犯罪歴は厳しく評価されます。
1度目に申告しなかったことは、どう影響しますか?
事実を隠そうとしたと受け取られ、信頼性を損なう要因になります。あわせて2度目の不許可理由の確認が最優先です。
1度目の申請で窃盗罪について申告しなかったことは、「真実を告げていない」という印象を与え、信頼性を損なう行為と受け取られます。今後の申請においても不利に働く可能性があります。
そのうえで、2度目の不許可理由を正確に把握することが、今後の申請方針を立てるうえで最も重要です。地方出入国在留管理局に情報開示請求を行うか、窓口で具体的な理由を聴取してください。何が足りなかったのか、どの点が懸念されたのかを把握できます。
夫が休職中であることは審査にどう見られますか?
生計維持能力と生活基盤の安定性の面で慎重に見られますが、人道的な事情として説明できる場合もあります。
この状況は、「生計維持能力」と「日本での生活基盤の安定性」という点で慎重に判断される可能性があります。
- 生計維持能力 1年間は給与の8割が支給される見込みとのことですが、その後の見込み、ご家族が増えた場合の生計計画について具体的な説明が求められます。貯蓄額、医療費の見込み、ご家族のサポートの有無なども考慮されます
- 生活基盤の安定性 病状が、今後の生活や妻が日本で安定して生活していくうえでどの程度影響するのかが見られます
一方で、体調不良が、妻を日本に呼び寄せる人道的な理由として考慮される可能性もあります。妻が側にいることが治療や回復に不可欠である、あるいは望ましいと医師が判断している場合は、その旨を明確に伝える必要があります。
3度目の申請では何を準備しますか?
過去の不許可理由を一つずつ解消し、生計・婚姻の信ぴょう性・人道的事情を客観的な資料で示します。
- 過去の窃盗罪への対応
5年が経過したという事実だけでなく、深く反省し更生していることを具体的な行動で示します。過去の犯罪歴に関する記録(判決文など、可能な範囲で)と、反省の意を綴った詳細な上申書を提出します。
- 1度目の不申告への説明
なぜ申告しなかったのか、それが誤りであったこと、今後は真実のみを申告することを、妻と夫の双方から詳細な理由書として提出します。
- 2度目の不許可理由の解消
聴取した理由を分析し、その懸念を解消するための補強資料を準備します。
- 生計維持能力の証明
休職中の収入、復職後の見込み、貯蓄額、その他の資産、親族からの経済的援助の可能性などを、預金残高証明書、納税証明書、課税証明書、不動産登記事項証明書、親族からの支援に関する誓約書などで示します。あわせて、今後の生活設計を具体的に記した理由書を提出します。
- 婚姻の信ぴょう性の証明
婚姻に至るまでの経緯、交際期間、結婚式や旅行の写真、電話やSNSでのやり取りの履歴、互いのご家族との交流を示す写真などを揃えます。ご夫婦の関係をよく知る第三者からの保証書や推薦状も有効です。
- 人道的な事情の説明
体調不良について、妻が側にいることがどのように回復につながるのかを、医師の診断書や意見書に具体的に記載してもらいます。
特定活動で入国してから変更する方法はどうですか?
理論上は考えられますが、ハードルは高く、まずは日本人の配偶者等の認定申請に力を注ぐことが現実的です。
そもそも「特定活動」は、配偶者の方が通常用いる在留資格ではありません。入管法別表第二により、永住者の配偶者は「永住者の配偶者等」、定住者の配偶者は「定住者」が原則です。「特定活動」が検討されるのは、離婚後など、これらの在留資格の要件を満たせなくなった例外的な場合に、事案ごとに個別に判断されるときに限られます。
仮に別の在留資格で入国できたとしても、その後「日本人の配偶者等」への変更申請を行う際に、過去の犯罪歴や上陸拒否歴、生計維持能力はあらためて厳しく審査されます。一度不許可になった理由が解消されていなければ、変更も不許可になる可能性が高いと考えられます。
したがって、まずは「日本人の配偶者等」の認定申請に全力を注ぎ、徹底的に準備を尽くすことが、最も現実的な道筋です。
2度の不許可がある事案では、自己判断で申請を繰り返すとかえって状況を難しくすることがあります。準備の段階からご相談ください。
よくあるご質問
上陸拒否期間が経過すれば、必ず入国できますか。
いいえ。期間の経過だけで自動的に入国が許可されるわけではなく、過去の犯罪歴や上陸拒否の事実はその後の審査でも考慮され得ます。
2度目の不許可理由が分からない場合、どうすればよいですか。
地方出入国在留管理局に情報開示請求を行うか、窓口で具体的な理由を聴取してください。今後の申請方針を立てるうえで最も重要な手順です。
日本人配偶者が休職中でも申請できますか。
申請はできます。ただし生計維持能力が慎重に見られるため、休職中の収入、復職後の見込み、貯蓄や資産、親族からの援助の可能性などを客観的な資料で示す必要があります。
過去の犯罪歴について、反省していることはどう示しますか。
過去の犯罪歴に関する記録と、反省の意を綴った詳細な上申書を提出します。あわせて、その後の生活状況や経済状況が良好であることを示す資料を揃えます。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。