年収504万円で扶養3名だと永住申請は難しいですか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
年収504万円で扶養者が3名でも、永住許可申請をする余地は十分にあります。「〇人家族で〇円以上の年収が必要」という公式な基準は公表されておらず、収入の安定性・資産・納税状況などを含めた総合的な判断がなされます。年収以外の要素を客観的な資料で示すことが鍵になります。
どのようなご相談ですか?
年収504万円・扶養者3名の方から、生計要件を満たせるかというご相談です。
- 相談種別:永住許可申請
- 申請種別:永住許可
- 状況:中国籍・男性・38歳。「技術・人文知識・国際業務」(在留期間3年)で在留。年収は過去5年間、ずっと年間504万円で安定。家族はご本人・配偶者・お子様2人の4人。
- ご質問:年収504万円で扶養者が3名いると、永住許可申請に必要な年収レベルが足りないのではないか。この状況でも申請する余地はあるか。不足をカバーできる理由書の書き方や対策はあるか。
永住申請の「生計要件」とはどのようなものですか?
国や地方公共団体に頼らず、安定して生活していける経済力があるかを見るものです。
永住許可の要件の一つに「独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること」があります。これは、申請者とその扶養家族が今後も安定して日本で生活していける経済力があるか、国や地方公共団体に頼らずに生活できるか、という点を審査するものです。
明確な「〇人家族で〇円以上の年収が必要」という公式な基準は公表されていません。一般には、単身者で年収300万円程度、扶養家族がいる場合はその人数に応じて追加の年収が必要と、実務上の目安とされています。ご提示の年収と扶養人数では一人当たりに換算すると厳しいという見方もできますが、これはあくまで目安であり、総合的な判断がなされます。
年収が目安に届かなくても申請する余地があるのはなぜですか?
年収以外の要素もあわせて総合的に判断されるからです。
- 安定性・継続性:過去5年間、年収504万円が安定して継続している点は非常に有利です。一時的な高収入よりも、安定性が重視されます
- その他の資産:預貯金、不動産、有価証券など、年収以外の資産も生計能力を判断するうえで考慮されます
- 家計状況:家賃や教育費などの支出状況によっては、年収が少なくても十分に生活できていると判断されることもあります
- 納税・社会保険の履行状況:公的義務をきちんと果たしていることは永住許可の必須要件であり、かつ生計能力の安定性を示す重要な要素です
- 配偶者の就労可能性:扶養に入っている配偶者にも就労の意思や能力がある場合、将来的な世帯収入の増加が見込まれるとして考慮されることがあります
審査はあくまで総合衡量されます。年収の数字だけで結論が決まるわけではありません。
年収を補うために何を提出すればよいですか?
年収以外の資産と、将来的な収入増の可能性を示す資料を積極的に提出します。
- 預貯金残高証明書:夫婦合算でまとまった預貯金があることを証明します。できれば直近数年間の預貯金通帳のコピーも添付し、残高が一時的なものではないことを示します
- 不動産等の資産証明:日本国内または本国に不動産を所有している場合、登記事項証明書や評価額を示す書類を提出します
- 配偶者の就労予定・能力の証明:就労の意思や能力を具体的に示します(日本語能力試験の合格証、資格・免許、職務経歴書など)。内定がある場合は内定通知書や雇用契約書を提出します
- 親族からの経済的支援:本国の親族から定期的な送金がある場合や、緊急時に支援を受ける体制がある場合、送金記録や支援に関する誓約書などを提出します
理由書にはどのように書けばよいですか?
事実の羅列ではなく、その年収で生活が成り立っていることを具体的に説明します。
- 生計維持能力の具体的な説明:年収504万円で扶養者3名でも日本での生活に支障がないことを、家賃の水準や生活費を節約する工夫など具体的に説明します。「現在及び将来にわたり、扶養家族を含め安定した生活を送ることが可能である」という点を強調し、給与以外の安定収入があれば詳細に記載します
- 預貯金・資産の役割:年間収入と合わせて十分な預貯金を有しており、急な出費や万一の事態にも対応できる経済力があること、これらの資産が今後も家族の生活を支える安定的な基盤となることを説明します
- 家族の協力体制:家族全員で協力し、倹約に努めながら堅実な生活を送っていること、配偶者が将来的に就労して世帯収入に貢献する意欲があることなど、具体的な計画があれば記載します
- 納税義務の履行状況:年金・社会保険・税金の納付状況は永住の必須要件であり、これを完全に履行していることは生計要件の信頼性を高めます
申請の前に何を準備すればよいですか?
経済状況の見える化と、公的義務の完璧な履行です。
- 経済状況の「見える化」
過去5年間の年収、世帯収入、預貯金額、固定資産などをリストアップし、家計の状況を正確に把握します。毎月の収支表を作成し、年収504万円でも扶養家族3名で問題なく生活できていることを具体的に示せるように準備しましょう。数か月分の世帯家計簿を資料として添付することも有効です。
- 公的義務の完璧な履行
社会保険(年金、健康保険)や税金(所得税、住民税)に未納がないことを確認し、もしあれば速やかに全額納付します。納付を証明する書類(年金記録、健康保険料領収証、納税証明書、課税証明書など)をすべてそろえましょう。
- 配偶者との連携
配偶者に日本で就労する意思がある場合、日本語学習の継続や就職活動の開始などを検討してください。その努力自体も好意的に評価される可能性があります。
- 詳細な理由書の作成
生計能力を補う要素を、具体的な数字やエピソードを交えながら、説得力のある理由書としてまとめます。
よくあるご質問
永住申請に必要な年収の基準は公表されていますか。
公表されていません。「〇人家族で〇円以上の年収が必要」という公式な基準はなく、実務上の目安として、単身者で年収300万円程度、扶養家族がいる場合はその人数に応じて追加の年収が必要とされています。
年収が目安に届かない場合、何を示せばよいですか。
預貯金残高証明書、不動産等の資産証明、配偶者の就労予定・能力の証明、親族からの経済的支援の記録など、年収以外の資産と将来的な収入増の可能性を示す資料を積極的に提出します。
収入が安定していることは有利になりますか。
有利になります。一時的な高収入よりも安定性が重視されるため、過去5年間同じ水準の年収が継続している点は非常に有利な要素とされています。
税金や社会保険の納付状況は生計要件と関係しますか。
関係します。公的義務をきちんと果たしていることは永住許可の必須要件であり、同時に生計能力の安定性を示す重要な要素とされています。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。