1年前は70点でも80点の永住特例は使えますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
「現時点では80点特例での永住申請はできない」というご判断は正解です。80点で1年の特例を使うには、申請を行う現在とそのちょうど1年前の両方の時点で、80点以上を維持している必要があります。1年前が70点であれば、今の80点を1年間維持して申請するのが確実です。
どのようなご相談ですか?
現在80点・1年前は70点という方から、1年特例が使えるかというご相談です。
- 相談種別:永住許可申請
- 申請種別:永住(高度人材ポイント特例)
- 状況:ノルウェー国籍。2025年3月に日本の大学院を卒業し、同年4月に日本の国内大手企業へ新卒として入社。2026年5月時点で高度人材ポイントは80点以上。1年前の入社直後(2025年4月)の時点では、年収見込みが確定しておらず70点。
- ご質問:1年前の時点で80点未満だった場合、現時点では1年特例による永住申請の要件を満たしていないという判断で間違いないか。今後の最短ルートは。
80点の「1年特例」にはどのようなルールがありますか?
申請時と1年前の2つの時点のどちらでも、80点以上を維持している必要があります。
永住審査における高度人材ポイント特例は、通常10年必要な在留期間を大きく短縮できる制度ですが、その条件は非常に厳格です。
80点特例を使って「1年」で永住申請をするためには、「申請を行う現在」と「そのちょうど1年前」の2つの時点のどちらも、確実に80点以上を維持していなければならないというルールがあります。
- 2026年5月(現在):80点以上 → クリア
- 2025年4月(1年前):70点 → 不適合
1年前の時点で80点に達していなかった以上、現時点で1年の特例を使って永住申請を出すことはできません。仮に今申請しても、1年前のポイント不足を理由に不許可となってしまいます。
なぜ新卒1年目は1年前のポイントが低くなるのですか?
高度人材ポイントの年収項目が「将来の年収見込み」で計算されるためです。
高度人材ポイントの「年収」項目は、これから1年間でもらう予定の「将来の年収見込み」で計算します。入社直後は、会社から提示された新卒の給与ベースでの年収見込みしかありません。また学生時代は当然ながら収入が低いため、過去の年収実績もありません。
社会人として1年が経ち、実際の昇給やボーナスの実績、役職の付与などが確定したことで、初めて年収ポイントが大きく跳ね上がり、合計で80点を超えたのだと考えられます。これは順調なキャリアアップの証拠です。
これからの最短ルートはどれですか?
80点を1年間キープして申請するルートが、最も確実で現実的です。
ルートA:2027年5月まで80点をキープして申請する
2026年5月の現在、すでに80点に到達しているのですから、この80点以上の状態をこれから1年間(2027年5月まで)しっかりと維持してください。2027年5月になれば「現在(80点以上)」かつ「1年前の2026年5月(80点以上)」という条件が完璧に成立し、大学院卒業からわずか2年強という早さで永住申請を行うことができます。
ルートB:3年前から70点あったかを検証する
高度人材特例には、もう一つ「70点以上を3年間維持していれば永住申請できる」というルールがあります。大学院生だった時代に、すでに70点を超えていた可能性はないでしょうか。
日本の大学院卒(20点)+修士号(20点)+日本語能力試験N1(15点)+日本の大学卒業等(10点)で、これだけで65点になります。これに加えて投資家としての副収入や保有する特定の資格などがあり、学生時代から一貫して70点を超えていたことが証明できれば、3年特例で申請できる可能性があります。
学生時代は年収が低いため、年齢と学歴だけで70点に達している必要があります。一度、過去に遡って精密な計算をしてみる価値はあります。
待っている1年間で注意すべきことは何ですか?
住民税の納付管理と、転職を控えることの2点です。
- 住民税の「特別徴収」の開始
新卒1年目は前年の収入が少ないため住民税がほぼかかりませんが、2年目の2026年6月以降から、社会人としての給与に対する本格的な住民税の徴収が始まります。通常は給与から天引き(特別徴収)されますが、万が一、会社の切り替え等で「自分で納付書により払う(普通徴収)」期間が発生した場合は、納付期限に遅れないよう十分にご注意ください。
- 転職は原則控える
これからの1年間で転職をしてしまうと、年収見込みの計算がリセットされたり、ポイントが一時的に下がったりして「継続性」が途切れるリスクがあります。永住許可を得るまでは、現在の企業でのキャリアを維持することをお勧めします。
- ポイントを確定させておく
ポイント確認の確実な方法として、あらかじめ高度専門職1号に変更しておくことを検討してもよいでしょう。現在の会社での給与の推移、そして税金・年金が遅れなく支払われているかを管理してください。
よくあるご質問
80点の1年特例を使うには、いつの時点のポイントが必要ですか。
「申請を行う現在」と「そのちょうど1年前」の2つの時点のどちらも、確実に80点以上を維持している必要があります。
1年前が70点だった場合、今申請するとどうなりますか。
1年前のポイント不足を理由に不許可となってしまいます。現在80点以上であれば、その状態を1年間維持したうえで申請するのが最も確実です。
70点でも永住申請の特例はありますか。
あります。70点以上を3年間維持していれば永住申請できるというルールです。学生時代から一貫して70点を超えていたことが証明できれば、こちらを使える可能性があります。
待っている間に転職しても問題ありませんか。
年収見込みの計算がリセットされたり、ポイントが一時的に下がったりして継続性が途切れるリスクがあります。永住許可を得るまでは現在の企業でのキャリアを維持することをお勧めします。
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