永住ビザを手放したいときはどうすればよいですか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
永住者の在留資格を「キャンセルする」という手続きは、入管法には明記されていません。実際には再入国許可(みなし再入国許可を含む)の有効期間内に日本へ戻らないことで在留資格が失われる形が、最も一般的で確実な方法です。一度手放すと、再来日は一からのビザ申請になります。
どのようなご相談ですか?
帰国や海外移住で永住ビザを維持する必要がなくなった方に向けた解説です。
- 相談種別:永住者
- テーマ:永住者の在留資格を手放す方法と、その際の注意点
- 想定される状況:母国へ帰国する。別の国へ移住し、その国の永住権や国籍を取得する。日本に戻る予定がなくなった。
- よくあるご質問:もう日本に住まないが、永住ビザはどうなるのか。手続きは必要なのか。
永住ビザを「キャンセル」する手続きはありますか?
ありません。ただし実質的に永住者の在留資格がなくなる状況はいくつかあります。
「永住ビザをキャンセルする」という直接的な手続きは、日本の入管法には明記されていません。しかし、実質的に永住者の在留資格がなくなる状況は次のとおりいくつか存在します。
- 自己都合による永住者の在留資格の放棄
- 再入国許可(みなし再入国許可を含む)の有効期間内に日本へ戻らないことによる失効
- 在留カードの有効期間の更新を行わないこと
- 退去強制、または在留資格の取消しによる喪失
- 日本に帰化したこと
自分から放棄することはできますか?
明示的な手続きは定められておらず、個別判断によるところとなります。
「永住者の在留資格を放棄する」という手続きは定められていません。実務上は「在留資格の変更(永住者から別の在留資格へ)」を行う方法も考えられますが、永住者から他の在留資格に変更することは想定されていないため、個別判断によるところとなります。
出入国在留管理庁に対して、永住者としての地位を放棄したい旨を申し出ること自体は可能です。ただしこれは非常に稀なケースであり、通常は次に述べる再入国許可を得ずに出国する、または有効期間内に日本へ戻らないという方法が実質的な放棄となります。
再入国許可の期限を過ぎるとどうなりますか?
有効期間内に日本へ戻らなければ、永住者の在留資格は自動的に失効します。
永住者であっても、一度日本から出国すると、原則として再入国許可(またはみなし再入国許可)が必要です。
- みなし再入国許可:出国から1年以内に日本に戻る場合は、特別な手続きなく再入国が可能です
- 通常の再入国許可:1年を超えて日本を離れる場合は、事前に地方出入国在留管理局で通常の再入国許可を得る必要があります。永住者の場合、最長で出国の日から5年間有効な再入国許可を得ることができます
この有効期間内に日本に戻らなければ、永住者の在留資格は自動的に失効します。有効期間を過ぎて日本に戻ろうとしても、永住者の資格は失われているため原則として再入国はできず、再度、日本へのビザを申請し直す必要があります。
在留カードを更新しないという方法は使えますか?
更新は義務であり、意図的に放置する方法はおすすめできません。
永住者であっても在留カードには有効期間があり、原則として7年ごと(16歳未満の場合は16歳の誕生日まで)に更新する義務があります。
在留カードの有効期間の更新は義務であり、これを怠ると罰則の対象となったり、将来的に日本に再入国することが困難になったりするリスクがあります。本来のルールに則った行動ではありませんので、意図的にこの方法で永住ビザの効力を失わせるのは推奨されません。
意思に反して永住者の資格を失うことはありますか?
退去強制や在留資格の取消しによって失うことがあります。
- 退去強制:日本の法律に違反して一定の罪を犯した場合や、不法な活動を行った場合などが対象となります
- 在留資格の取消し:在留資格の取得時に虚偽の申請を行ったことが判明した場合などに、在留資格が取り消されることがあります
永住者は非常に安定した地位ですが、完全に剥奪されないわけではありません。これらのケースは信用情報に深く傷をつけ、将来的に日本への入国や、他の国のビザ申請にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。
帰化した場合はどうなりますか?
在留カードを14日以内に返納しなければなりません。
日本国籍を取得すると同時に、現在の国籍を離脱することになります。つまり外国籍ではなくなりますので、在留資格を保持することができなくなります。
帰化の日から14日以内に、法務大臣に対して在留カード又は特別永住者証明書を返納しなければなりません(出入国管理及び難民認定法19条の15、日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法16条)。
返納は、住居地を管轄する地方出入国在留管理局・支局・出張所に、帰化者の身分証明書の写しを添えて直接持参するか、帰化者の身分証明書の写しを同封のうえ返納先へ送付する方法によります。
期限内に返納しないと、罰金に処せられることがあります。
永住ビザを手放すと、その後どうなりますか?
日本で築いた信用は引き継がれず、再来日は一からのビザ申請になります。
- 日本での「信用」:永住者として築き上げた日本での社会的な信用(住宅ローン、クレジットカード、ビジネスなど)は、永住ビザを失うことで引き継がれません
- 将来の再来日の困難化:再び日本に住みたいと考えた場合でも一からのビザ申請となり、永住者としての特別な優遇はありません。過去の在留状況と、永住者の資格を失った経緯・理由について詳細な説明を求められることが想定され、審査はより厳しくなります
- 家族への影響:永住者である方が日本を離れることで、扶養していた家族の在留資格にも影響が出る可能性があります
特に、再入国許可の期限管理は非常に重要です。安易な自己判断は避け、ご自身の状況に合わせて専門家にご相談ください。
よくあるご質問
永住者が日本を離れる場合、どのくらいまでなら戻れますか。
出国から1年以内であれば、みなし再入国許可により特別な手続きなく戻れます。1年を超える場合は事前に地方出入国在留管理局で再入国許可を得る必要があり、永住者は最長で出国の日から5年間有効な許可を得ることができます。
再入国許可の期限を過ぎてから帰国した場合、永住者に戻れますか。
戻れません。有効期間内に日本に戻らなければ永住者の在留資格は自動的に失効し、原則として再入国はできません。再度、日本へのビザを申請し直す必要があります。
永住者の在留カードにも更新は必要ですか。
必要です。原則として7年ごと(16歳未満の場合は16歳の誕生日まで)に更新する義務があります。怠ると罰則の対象となったり、将来的に日本に再入国することが困難になったりするリスクがあります。
帰化した場合、在留カードはどうすればよいですか。
帰化の日から14日以内に、法務大臣に対して返納しなければなりません。住居地を管轄する地方出入国在留管理局・支局・出張所に、帰化者の身分証明書の写しを添えて持参するか、同封して送付します。
永住のご相談は無料です
「自分の場合はどうなるのか」を、申請取次行政書士が直接お答えします。日本語・英語・ベトナム語・中国語・ポルトガル語・インドネシア語でご相談いただけます。
無料で相談する
※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。