フリーランスで年収に変動がありますが永住申請できますか?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO)/ 最終更新 2026-08-21
答え
フリーランスで年収に変動があっても、永住許可の申請はできます。審査で見られるのは年収の「変動」そのものではなく、総合的な生計の安定性です。過去数年分の確定申告書と預貯金、事業の継続性を示す資料をそろえ、変動の理由を理由書で説明します。
どのようなご相談ですか?
日本での生活が10年以上になる、フリーランスのご夫婦からのご相談です。
- 相談種別:在留資格(ビザ)
- 申請種別:永住許可申請
- 状況:カナダ国籍・女性・35歳。ご主人もカナダ国籍で36歳。ご夫婦ともに日本でフリーランスのウェブデザイナーとして活動し、日本での生活は10年以上。ご相談者様の年収は2,000万円以上、ご主人の年収は1,000万円以上。ただしプロジェクトの受注状況によって年収に変動がある。国民健康保険と国民年金に加入し、滞納なし。交通違反歴なし。
- ご質問:夫婦どちらもフリーランスで年収に変動がある場合でも、永住許可申請はできますか。また、年収が変動することをどう説明し、生計の安定性を証明すればよいですか。
年収に変動があると永住許可は受けられませんか?
受けられます。審査で見られるのは変動の有無ではなく、総合的な生計の安定性です。
会社員の方は毎月の給与が安定しているため、生計を維持する能力の証明が比較的容易です。一方、フリーランスや個人事業主の方は、年収に変動があることが一般的です。
出入国在留管理庁は、そうした年収の変動があっても、申請者とその扶養家族が将来にわたって安定した生活を送ることができるかどうかを総合的に判断します。年収に変動があること自体が、そのまま不許可の理由になるわけではありません。
何をもって「安定している」と判断されますか?
収入の継続性、資産、公的義務の履行の3つが見られます。
収入の安定性・継続性
過去5年分、または永住申請にあたって必要とされる3年分の確定申告書の控えを提出し、安定した収入があることを示します。あわせて、取引先との契約書や実績を示すポートフォリオを提出し、継続的に仕事を受注できていることを示すことも有効です。
資産の証明
年収に変動があっても、十分な預貯金があれば、急な出費や万一の事態にも対応できる経済力があると判断されます。ご夫婦合算の預金残高証明書を提出しましょう。日本国内または海外に不動産を所有している場合は、その資産価値も考慮されます。
公的義務の履行
確定申告書の控えに加えて、納税証明書(所得税、住民税、消費税など)を提出し、税金を滞納していないことを証明します。国民健康保険と国民年金に加入し、保険料を滞納なく納付していることも、公的義務を果たしている証明になります。
理由書には年収の変動をどう書けばよいですか?
変動があること自体は正直に書き、そのうえで安定している理由を説明します。
年収に変動があることはフリーランスの特性ですので、隠さずに記載して差し支えありません。重要なのは、そのうえでどう安定しているかを説明することです。理由書には次の4点を書きます。
- 収入が変動する理由
プロジェクトごとに単価や期間が異なること、繁忙期と閑散期があることなど、具体的に説明します。
- 変動があっても安定している理由
年収の最低ラインが十分に高く、変動があっても生活に支障がないこと、十分な預貯金でカバーできることを説明します。
- ご夫婦の協力体制
ご夫婦ともにフリーランスであるため収入源が分散しており、どちらかの仕事が減っても、もう一方の収入で生活を維持できることを示します。
- 今後の事業計画
新たな取引先の開拓、専門分野の拡大など、安定して事業を継続していくための具体的な計画を記載します。
ご夫婦それぞれについて、母国の年金の受給権と年金額、および日本の国民年金の受給資格と65歳から受け取ることが想定される年金額を示すことも、将来の安定性を説明する材料になります。
どのような補強資料を出せばよいですか?
預金残高証明書、確定申告書、納付記録、契約書の4点が中心です。
- 預金残高証明書(ご夫婦合算で十分な預貯金があることを示すもの)
- 過去5年分(または3年分)の確定申告書の控え
- 国民年金・国民健康保険の納付記録(滞納がないことを示す証明書)
- 複数の取引先との契約書、業務委託契約書(事業活動の実態と継続性を示すもの)
- 顧客からの推薦状(事業の信頼性を高める補足資料として)
フリーランスの永住許可申請は、会社員の場合と比べて準備すべき書類や理由書の作成が複雑になる傾向があります。ご不安な点があれば、申請取次行政書士にご相談ください。
よくあるご質問
フリーランスでも永住許可の申請はできますか。
できます。年収に変動があること自体が不許可の理由になるわけではなく、総合的な生計の安定性が見られます。
確定申告書は何年分提出しますか。
過去5年分、または永住申請にあたって必要とされる3年分の確定申告書の控えを提出し、安定した収入があることを示します。
預貯金は永住許可の審査で考慮されますか。
考慮されます。年収に変動があっても十分な預貯金があれば、急な出費や万一の事態にも対応できる経済力があると判断されます。ご夫婦合算の預金残高証明書を提出します。
夫婦それぞれがフリーランスであることは有利になりますか。
収入源が分散しているため、どちらかの仕事が減ってももう一方の収入で生活を維持できるという説明ができます。理由書でこの点を示すことが有効です。
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※この記事は一般的なご説明です。制度は変わることがあり、実際の可否は個々の事情によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認いただくか、当サイトの行政書士にご相談ください。